先日ふとした事から恵那山へ行ってきた。
地理的に半端な位置にありアプローチも少々不便である事から割と疎遠な山である。
今の我家から片道95kmほど。御在所の片道80kmと比べてもそうは変わらない。
しかし19号線をわざわざ中津川まで行くのなら、もう少し足を延ばし中央か御岳、或いはもうひと頑張りして境峠、奈川ダムを越えれば上高地まで行ってしまう。なんで途中下車して恵那山なんぞに! と思うのが普通だろう。おまけに中津川から黒井沢までは悪路の連続である。(今では殆ど舗装済みです。)
そんな訳で恵那山とはあまり縁がなかった。そんなこんなで同じ恵那山をいろんなルートから行ってみようなぞと思う事はなかった。
当時の表玄関は黒井沢でここ以外のアプローチなぞ考えた事も無い。「山頂から富士見台方面への縦走路がある。」という知識はあったが、名古屋からでは黒井沢以上に遠回りである。「そんな事するくらいなら滑川へ。」と考えるのが普通だろう。第一恵那山は山頂まで樹林がある藪山である。中央はやはり日本アルプスの一員であり、稜線は樹林限界の上である。よほどすっきりしている。
しかしながら雪のある時期で少人数日帰りの場合、お手軽であることからちょくちょく行っていたようだ。そしてこれまたルートは黒井沢から。
黒井沢、神坂峠(富士見台方面から)以外にどんなルートがあるのかなんて興味すら抱いたことはなかった。
そして先日恵那山でのこと。山頂避難小屋近くでは巻道と山頂(三角点)からの道とがほぼ平行している。私が巻道を小屋に向かい登っていると山頂から数名が小屋に向かって下ってきた。黒井沢からでは私が最初の筈。神坂峠から来た人達かと思っていたがどうもそうではないようだ。
そして山頂まで行くと、顕著な道がまだ続いている。「鞍部からの直登ルートか? でも登り口はこんなはっきりした道はなかったぞ。」
少し先に広河原への看板。広河原なる所がどこなのかは解らないが伊那側であろう事は推測できる。おそらく神坂峠を東に下った辺りだろう。
先ほどの人達も広河原から来たようだ。
このことがきっかけで帰宅後Netで恵那山を調べてみた。
すると黒井沢ルート、神坂ルート以外に宮前ルート、広河原ルートがあるそうだ。そしてこれらの新ルートは黒井沢が通れなかった時に開拓されたらしい。なんと2000年〜2004年まで黒井沢は林道も通行止だったそうな。その間に無駄足を踏むことが無くて良かったなあ。
神坂峠へは20年近く前行った事がある。
丁度私が退院後の頃で、リハビリを兼ね山の空気を吸いに行ったのだった。当時はパラグライダーが流行りだした頃でT君が練習できる所をいろいろ物色していた時だ。その偵察に付き合って行ったのだった。道路は舗装されていたがあちこち土砂崩れしており、峠の下に駐車し自前の足で峠まで、そして富士見台まで散歩したのだった。T君は機体を担いでいたが結局飛んだは良いが回収出来ないと困るという事でテイクオフは諦めたようだった。
飛べなかった為か散歩だけでは物足りなかったらしく土砂崩れを推して神坂峠越えをすると言いだした。峠までは良かったが下りが大変だった。大きな落石を縫い舗装路上の岩屑を掻き分けながらの下りである。地上高の低いFFシャレードではちときつい。すぐ腹を擦るようになったので助手席から降り進路の大きめの石をどかしながら下る。
いよいよT君が限界のようなので運転を代わってやる。そして進路を変え引き返す。頑なに「伊那側に降りたい。」と言っていたT君もこの時には観念したようで助手席で固まっていた。そして帰ってからT君の車は暫く修理の為入院する事となった。
20年ほど前でこんな状態だった道路も今は通行量も多く保守点検も行き届いているのだろう。でなきゃ広河原からあんなに沢山の人が上がって来る訳が無い。
稜線から見えていたスキー場、あれがヘブンス園原スキー場だろう。ここも歴史の浅いスキー場だ。バブル後の開設ではなかろうか。中央道園原インターから降り、ゴンドラで上がった山の上のスキー場で規模は小さい。北ア、御岳、中アで雪を落とした後なので雪も少ない筈だ。人口雪かもしれない。こんなんで採算取れてるんですかね。その内閉鎖になってしまったりして…。
家の子供達はチームの練習で行った事があるようですが私は行った事ありません。高い交通費を遣ってまで行くメリットが感じられません。
冬季、神坂峠が通行可なら車で行けるでしょうにねえ。でもやはり道中が大変だから絶対行かない。
中津川林道も殆ど舗装済み。距離的にも御在所とそう変わらない。それならもっと恵那山通いしても良いかな? だって蛭いないも〜ん。
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