帰宅後の日課の作業が一段落。成果物をアップロードしようとネットを開く。
Yahooのトップページ表示と同時に眼に飛び込んできた見出しに驚く。
【串田孫一さん89歳で死去】
串田孫一氏は私に多大な影響を与えてくれた人です。
若い頃の不安、迷い、悩みに対し、なにかしらの指針となるものを与えてくれた人でもあります。
ひとり瞑想に耽りながら、彼の歩んだ跡を辿り続けた時期もあります。
ラジオ番組で淡々と語り続ける口調と彼の著作の記述とが妙にしっくりと合っていて、本を読んでいながらまるで朗読を聞いているような錯覚を覚え、それがまたとても心地良かったのを思い出します。
年齢から逆算すると、私が心酔していた頃の氏の年齢が、丁度今の私の年齢になる。
二十歳過ぎの若造から見ると50代半ばというともうヨボヨボの爺さんかと思っていたが、自分自身がその年になってみると、若い頃と何も変わっていないような気がする。
それもその筈、この年になっても人の為になるような事なぞ全くしていない。馬鹿者は幾つになっても万年馬鹿者である。
遠い昔、人生の道標を指し示してくれた人達が、ひとりまたひとりと旅立って行く。
心からご冥福をお祈りします。そして若き日に与えてくれた、いつまでも心に残る贈り物、本当に有難うございました。
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