早春お花見 PartW


T尾さんが、「どの子が一番べっぴんしゃんかな〜。」
こりゃ、どの子もこの子もべっぴんしゃん。
み〜んなみんなべっぴんしゃん。
甲乙付け難しのべっぴんしゃん。



20250412
4月二週目、先週はサクラ子ちゃんもまだ蕾。じゃあ今日も行こうじゃないの、少しくらいは咲いている筈。
T尾さん、来週からは横浜遠征。それなら尚の事観ておかなくては。
菰野町に入り正面の山肌がよく見えるようになると、中腹辺りまで山桜で白く染まっています。新芽の赤と萌黄色も合わさって山が華やいで観えます。
通常の桜(ソメイヨシノ)も湯の山の温泉街より下は落花盛んの状態、バスセンター辺りから上で丁度見頃。この一週間で桜前線は足早に山を駆け上って行きました。

6:10 a.m. 小屋着。
今日はIお父さんはお休み。来週辺りまたサクラ子にご一緒しましょうかねえ。
小屋の中で靴を履き準備万端さあでっぱつ。ってところで上の駐車場からジジババ軍団が降って来ました。
言わずと知れた長石谷御一行様ですね。長石谷もサクラ子で有名になってしまい、この時期は人が多いです。ちとオーバーユース気味かな?
それを見てT尾さん、「逆コースで三岳寺から。」だそうです。いつもは降りに採っていますからお初です。って言うか皆さんこんなコース取りは未体験ですね。

6:20 a.m. でっぱつ。
長石谷への分岐を右に分けそのまま道路を降って行きます。下山時三岳寺へ降りるとそこから駐車場までの登りが堪えるんですね。それが無いのはホント気が楽。ルンルン気分で降って行きます。
道端のタラの木は新芽が膨らみ始めています。まだ苞に包まれたままで食べるには小さすぎますが。
途中で抜け道へ。降り口の桜が綺麗です。

その階段が凄い段差。帰りに三岳寺からの登りが大変だと言いましたが、そりゃこの段差の階段を登って来る訳ですから今更ながら納得です。よくもまあこんな急な階段を登っていたものです。若かったから出来た事ですね。今日のこのコース取り、大正解かも。
桜に混じってミツバツツジも満開です。見事さに引かれ進路が乱れあちこちウロウロ。

廃墟と化した施設の倒壊がどんどん進んでいます。持ち直した宿と廃墟とが混在している湯の山温泉です。
三岳寺辺りから尾根に上ります。出だしから急ですなあ。鈴なりの馬酔木の花を一服の清涼剤としながら登ります。
余りの暑さに途中で一息。上着を脱ぎシャツ一枚になります。

今日は風が強いと聞いていたのに全くの無風。冬装束のまんまですからそりゃ暑い筈。
急な登りはまだまだ続きます。誰だ?こんなコース取りにしたのは。暑くてしんどくてもう堪らん!
この辺り、まだお寺のテリトリーなのか樒の木が多いです。それがまたとんでもないくらいの花着き。こんなん初めて。この年になってもまだまだ初体験が出来るって、やはりお山は偉大です。樒に混じって馬酔木の花も鈴なりで雪が積もったように見えます。

登っているとチラホラとアカヤシオの木。花も着いています。初物ゲット〜。

この急斜面、以前はイワウチワ、イワカガミが所狭しと咲き誇っていたのですが、前回来た時には全く無くなっていました。まるで表土毎流されてしまったかのように。今日も土が剥き出しで下草も殆ど生えていません。それでもチラホラとイワウチワの小さな葉っぱが生えて来ました。また何年かすると以前のようになるのですかねえ。その小さな株に偶に蕾が着いています。自然の回復力に乾杯!

ヒーヒー言いながら登り続けやっと尾根上に。これで少しは楽になります。時刻は7時10分。
真上のアカヤシオ、位置的には逆光なのですが透過光に花弁が輝いて綺麗です。写真では解らないかな?

相変わらず真っ白な馬酔木が多いです。アカヤシオもよく咲いています。時期的にその後の筈のミツバツツジもよく見かけます。

アップダウンの多い尾根ですが尾根に出るまでのあの急登と比べれば緩やかなものです。爽やかな風と暖かな日射し、それに眼に艶やかな花々。
あまりにも気分が良いので白砂の上で小休止。燃料補給とダベリング。

なかなか長石谷への分岐の鞍部に着かないと言いながらアップダウンを繰り返します。これ、以前は御在所-鎌からの降りでここを通っていたのですから当時はもっと大変だった筈。ロートル親爺となった今はピークハント無しで長石谷-三岳寺コースがお似合いですね。

未だか未だかとブツブツ文句を垂れながら尾根を辿って行くとやっと分岐の鞍部。犬星谷の出合を目指して急な坂を駆け降ります。降りだけが早いのはジジババの特性です。
谷近くまで降って来るとバイカオウレン自生地。先週に比べ花数が一挙に減っています。「先週が一番良い時だった。」と口々に言いながら長石谷道に合流。

いやいや、まだまだ好い所もあるじゃないの。斜面の上目の高さの所にわんさか咲いています。

沢を渡り犬星滝の下で小休止。時刻はまだ8時を少し過ぎたところですから時間調整ってところですかね。

そう言えば犬星谷ももう長い事歩いていませんねえ。こんなところにも年を感じるtanuoさんです。
休んでいる間に少し上の花散策。この辺りのイワウチワもまだ蕾ばかりですが、今にも咲きそうなほどに膨らんでいます。

日当たりが好く風も無く麗らかな春日和。ケツから根が生える前にでっぱつ。長石谷を降って行きます。このまま降れば10時前に小屋に着いてしまいそうです。ちょっと軟弱過ぎ?
渓相を楽しみながら降ります。もう直ぐ蛭の巣窟となる長石谷、楽しめるのは今の時期しかありません。ホント来なくなっちゃったなあ。昨年の夏もイワタバコの花は三ツ口谷で済ませてしまったし。昔はこんなに蛭は居なかったのにね〜。

高度を下げて来るとイワウチワもよく咲いています。「イワウチワのお花畑や〜。」

そしていよいよ大本命。滝を降り流れを渡り岩陰から顔を出すと、ジャジャ〜ン。崖にしがみ付くようにピンクの花束。「うんうん、咲いてたね〜。」

少し日陰になっているのでコンビニオニギリを頂きながら日が射すのを待ちます。その間に横の枝沢の偵察に。でも遠目に見てもそれらしい株は見当たりません。ここも大水で根こそぎ流されてしまったからなあ。
代わりにスポットライトに照らされたイワタバコでも撮っておきましょうか。

日陰が無くなったところで再挑戦。っと立ち上がるとT尾さんが何か目くばせ。丁度下から団体さんがやって来たところ。皆さん気付いていないようで素通りして行きます。目立つ行動を採って知られてしまうと盗掘の確立が増えます。知らんぷり知らんぷり。
ゾロゾロゾロゾロと団体さんが行きます。「じれった〜い、じれったい〜♪」 遣り過ごしてから再挑戦。

今度は日射しが強過ぎて硬調になっちゃいました。このカメラ、コントラスト調整はどうやってやるんだったっけ? 前のCX3は簡単に出来たんだけどなあ。
そして行動前に対岸のアルビノバカマも。

どんどん降って行きます。

そして次の本命、先週蕾だった子です。岩場を降り渕を渡って呼びかけるよサクラ子に〜♪

T尾さんが、「どの子が一番べっぴんしゃんかな〜。」 こりゃ、どの子もこの子もべっぴんしゃん。み〜んなみんなべっぴんしゃん。甲乙付け難しのべっぴんしゃん。

後はひたすら降るだけ。最後の堰堤で振り返るとコブシの花。尾根の上の方にも散見出来ますが、今年は裏年ですね。

堰堤の上から下を覗き込むと〜、

キンキンが縮み上がっちゃいます。でも渕の水が陽光に輝き綺麗。
三滝川を石飛びで渡り林道へ。
小屋裏の桜が満開。雲一つない青空に映えます。麗らかな春の日射しに辺り一面輝いています。今日も好い一日でした。

って、まだ9時40分じゃん。6時20分から3時間20分間の行動時間。年相応と言えば年相応ですがつい笑っちゃいます。
こりゃもしかすると昼前に家に着くかも?


2025年04月13日08時10分00秒 記



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