弥生 三月 木の芽時


潜り岩左岸クラックへの取付きも、下の雪が高く積もっている為、
攀じ登るのではなく雪の上から一歩足を踏み出すだけ。
ハ〜、楽ちん楽ちん。
後は雪の詰まったクラックに足先を蹴り込みアンヨでジャミング。
ハ〜、楽ちん楽ちん。



20250301
今週は暖かかったですね。来週はまた寒くなるそうですが、もう雪が積もる事はなさそうです。後は今ある雪をどれだけ長く持たせるか?
明日から天気は崩れるそうです。本日土曜日だけがピーカンの好天だとか。それなら今日行くしかないでしょう。
今日もリスク回避でA5発進。楽を覚えるとなかなか軽太郎クンに戻せません。

6:35 a.m. 中道駐車場着。
既にIお父さんはお待ちかね。お待たせついでに先ずは頬ほんのりと染めた御在所の1ショット。

随分日の出が早くなりました。1月初めはこの時間まだ真っ暗でしたのに。
急ぎ仕度にかかります。

6:50 a.m. でっぱつ。
しっかし好い天気。雲ひとつありません。気温も高く風も無く、今日は暑くなりそう。
今日はまた本谷でも行きますか。先週は人が入って無くても、先々週のトレースがまだ残っているでしょうし。
年と共に他人のトレースを期待する我々ジジババ軍団です。
山の家からは、顕著なトレースは先々週同様谷の方に続いていますが、疎林帯の中にも薄いのが。これ先々週の私の足跡かも。

7:10 a.m. 谷に出た所で顕著なトレースと合流。
羽織っていたベストを脱ぎます。真横から樹枝越しに射す朝日が温かいというより暑いです。おまけに風も無く、既に大汗をかいています。

トレースを辿ります。谷を巻き右岸沿いに着いており、急な段差を通っていますがこちらの方が楽です。
まあ時折左岸横から巻いたりしながら行きます。

忠実にトレースを辿っていると不動滝はパス。まっ良いか。そのまま急な巻道を登り不動滝の上で谷に戻ります。
そこには二人連れパーティが休憩中。お互いに挨拶。出てくる言葉は「もう春ですね。雪がグサグサ。」
一息いれていると一人上から降りて来ました。中道登って本谷を降りて来たそうです。出発が5時とか。私ゃその頃はまだ愛知県内を走ってましたがな。
大岩への登りは岩に雪が付いており階段歩き。楽ちん楽ちん。そう言えば今日もアイゼン着けていません。ああアイゼンの筆下ろし、今シーズンも出来ないかも。

7:45 a.m. 大岩着。
なんと大岩の上には日が当たっています。冬の間はズーっと日陰でしたが。折角だから日向ぼっこしながら小休止。
Iお父さんは「暑いから日陰の方が良いくらいだ。」なんて言って奥の木の陰になっている所に陣取ります。ほんと春ですねえ。

その後も概ねトレース沿いに。右岸バンド下ではトレースが一部切れ小滝が出ています。水に濡れるのも嫌なので横の雪を踏み固めながら登ります。
その上の右岸バンド、雪が積り乗越す所も無く階段歩き。ハ〜楽ちん楽ちん。
そのまま右岸側の雪斜面をトラバッて行くと大黒滝。うわっ、凄い水。氷が融けてドウドウと水を落としています。こんな所にも雪融けの春を実感させられます。

大黒滝を巻きその上の縦樋滝、直登出来そうですが上の方の雪の状態がよく解りません。まあ無理はせずに我々ロートルは素直に巻く事にします。
しかしこの巻道も先々週もそうでしたが恐い所なんですね。特に雪がすっかり緩んでおり、その下は笹の急斜面ですからいつ崩れるか解りません。大人数ならザイルを出すような所ですが、運天で行く事に。(運天:運を天に任せての意)
潜り岩左岸クラックへの取付きも、下の雪が高く積もっている為、攀じ登るのではなく雪の上から一歩足を踏み出すだけ。ハ〜、楽ちん楽ちん。後は雪の詰まったクラックに足先を蹴り込みアンヨでジャミング。ハ〜、楽ちん楽ちん。これだからこの季節の山歩きは止められません。だって雪で段差が無くなり階段歩きに徹するだけですから。

8:50 a.m. 潜り岩の上で小休止。

休まずこのまま登って行っても良かったのですが、日当たりは良いし風も無いしおまけに平らな場所でもあるしって事で一本立てる事に。
時々笹が雪を跳ね除けてザザッと音を立てます。これもまた春の風物詩。つい居眠りしたくなっちゃいます。
いやいや、いかんいかん、そろそろでっぱつ。
ここから先は雪の詰まった大きなルンゼ歩き。それにしても雪面が荒れています。デブリがずっと続いています。これ右岸壁から落ちて来たもののように思われます。下の地形が岩だらけで入り組んでいるので雪崩れる事は無いでしょうから。

しかし好い天気です。上からの日光と下からのその反射、両面グリルでさぞかしこんがりと焼ける事でしょう。まるで春スキーに来たようなもんです。調光レンズの眼鏡ももう真っ黒。外すと目が開けていられません。Iお父さん、グラサンしてないけど大丈夫かな? 雪盲になっちゃわない?
ウメバチ地帯も攀じる事無く階段歩き、その上もまた。
デブリは続くよ何処までも〜♪

階段を上っているともうモウセンゴケ地帯。露岩が雪に埋もれ一部が覗いているだけ。

そして、観よこの青い空! ドンツキはもう目前。

調子に乗って歩いていると大黒尾根への登路を見過ごしそのまま奥へ。Iお父さんに声をかけられ慌てて降ります。如何に周りを見ていないかの証左ですな。
引き返して大黒尾根へ。
這い上がったところで先程逢った二人連れとまた顔合わせ。丁度大黒岩展望台から引き返してきたところのようです。
挨拶はまたグッサグサの春の雪。
交代して我々が展望台に向かいます。

9:25 a.m. 大黒岩展望台着。

薄っすらと御嶽、中央、南アの白い山が観えます。春霞で朧げです。やはり春ですねえ。
燃料補給しながら本谷の俯瞰、隣の屏風岩を楽しみます。ロープウェイのお子ちゃまが手を振ってくれます。こちらもそれに応えます。

天気は好いしお日様燦々、顔の皮が突っ張って来ます。日に焼けているのを感じます。
世間話をしているとついつい時間が過ぎて行きます。ぼちぼちでっぱつ。
おっ、鎌の右側、奈良盆地の辺りが雲海に閉ざされています。その奥に朧げに台高の山並み。幽玄ですねえ。


9:50 a.m. 山頂広場、自然学校前で大休止。休んでばっかりですねえ。我々ジジババにピッタリですねえ。
玄関の寒暖計は11.5℃。暖かい筈です。じっとしているとズボンが太陽熱を吸収し太腿が熱いです。ハ〜、春ですねえ。

陽気に誘われ山頂広場は家族連れで大賑わい。そり遊び、楽しそうです。
あまり長居するとケツから根が生えて来そうなのでそろそろでっぱつ。降りはまた峠道かな?
雪の締まった遊歩道を望湖台へ。

またまた三角点手前からどこでも歩きで望湖台へショートカット。ズボズボ腐れ雪と格闘しながら。これ時間的には三角点経由の方が速かったのでは?

10:30 a.m. 望湖台着。


どこでも歩きで記念碑広場へ。小尾根上から眺める雨乞が綺麗。

記念碑広場からの雪斜面もどこでも歩きで。相変わらずズボズボ嵌りながら。それでも降りだから小走りに。
峠道に入っても相変わらずズボズボの腐れ雪。右側の土手上を行きます。こっちの方が歩き易いので。


11:05 a.m. 展望岩着。

ここから下が核心部。より一層雪が深くなります。なるべく右側のブッシュ帯を立木を頼りに降ります。ヒーハー!
下の方まで降りて来ると大汗です。右手奥に雨乞の巨体。ああ涼しそう。


11:25 a.m. 武平峠着。

最後の楽しみ、横のルンゼで雪滑り。あっちゅうまに終わってしまいましたが、総じて今日も楽しめました。
スカイラインもずっとズボズボ。法面工事の所まで行けば除雪してあるでしょう。
西多古地の滝も雪融け水がドウドウと落ちています。圧巻! 下の沢も水量多し!

スカイライン沿いの木々はもう新芽を吹き出しています。ヤシャブシの雄花も大きく膨らんでいます。まさに木の芽時。

12:45 a.m. 駐車場着。

大汗かいて臭いので着替えてから帰ります。今日は車の換気はしなくても良いかな?
かもしか大橋はきっと塩カルだらけでしょう。下回り洗車を端折りたいtanuoさんは今日も下から帰ります。あっ、帰りにガソリン入れなくっちゃ。また値上げしてるし、ハイオク高いからなあ。次回から軽太郎クン復帰かな?


2025年03月01日08時55分00秒 記



大きなサイズの写真はtanuo's fotolifeでご覧下さい。

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