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今日は久しぶりに三役揃い踏み。三ツ口左股でもとの魂胆ですが、降ってまだ間もない事だし果たして辿り着けるやら。 予報は曇りですがこの大寒波、鈴鹿にもまだまだ雪をもたらしそうです。 当然今日もシートヒーター付きの車で。暖かい事この上なし。 6:35 a.m. 中道駐車場着。 天気の所為か今日は車が少ないです。Iお父さんの車は? 有りました有りました。横に停めます。 グループLINEで到着の旨連絡。そのまま車の中で靴を履きます。スパッツも着け終え外に出るとT尾さんが上がって来ました。 6:50 a.m. でっぱつ。 空は曇天、ちょっと風があり寒いです。道路は工事のおかげで除雪してありその残骸が路肩に寄せられています。除雪跡は乾いていますが所々流れた融雪が凍っており滑り易いです。ルートファインディング?しながら進みます。 三ツ口谷への三滝川沿いの登山道には踏み跡無し。ここからアルバイトするのも大変なので三ツ口ダムへの入口までスカイラインを行きます。 三ツ口ダム入口には顕著なトレース。歩いたのはひとりだけかな? きっと不惑山岳会のおじさんの足跡でしょう。 「しめた。」と思い辿って行くと、踏み跡は第一堰堤奥の滝まで。その分岐からは踏み跡無し。若いT尾さんがラッセルしてくれます。急傾斜の左岸側をトラバッて行きます。軽い雪は蹴って行くには好都合ですが、スカスカ過ぎてちっとも固まらずもがきながら行きます。 そして第二堰堤の下。ここは右岸側の小ルンゼ沿いに堰堤上まで上がるのですが、傾斜の強さとスカスカ雪に進路を阻まれ四苦八苦。 なんとか這い上がり堰堤の上から対面の御在所を仰ぎます。う〜ん、上の方はガスってるなあ。いや辺りは小雪が舞っていますからあれはガスでなく雪でしょう。這い上がってきた後にはもがいた跡がくっきり。 足を見るとウールのズボンが雪まるけ。昔人間のtanuoさんは冬はウール一択です。こんなに雪まるけになっても中までビチョビチョに濡れる事は無いし、もし濡れてもウールのデッドエアーは9?%もあり体温を温存してくれます。(98%だったかどうかちょっと忘れましたが) そのまま進みます。吹き溜まりは深いですが強行突破。ズボンは最早シロクマ君。 これだけ雪が付いても中まで沁みてはきません。歩いている内に表面の繊維に着いた雪がガラス玉のようになり歩く度にゆらゆらと揺れます。まるでシャンデリア。湿度が低く風があると氷のまま昇華、すぐに乾きます。ウール最高。 この雪で左股まで行くのはしんどいです。大滝の巻道は谷が抉れているしスカスカ雪に覆われているでしょうから。 と言う事で途中から長石尾根へ。尾根筋は積雪も少ないでしょうから。 雪の少ない所を選んでコルまで這い上がります。ゼーハー! コルで小休止していると薄日が射してきました。雪も殆ど止んでいます。 雪は深い所で膝下くらい、丈の低い笹が出ている所では踝下。でもこれが厄介で木の根で滑る事、滑る事。 疎林帯の雪原を進んでいるともう三ツ口谷との分岐。三ツ口谷最後の小滝の上に出る所です。 ここで左に折れ暫く行くと登山道の尾根コース谷コースの分岐。看板がある所ですね。ここからは雪の深いルンゼを避け左の土手から。岩の出っ張りもなんのその。 その上の疎林帯も「どこでも歩き」で直線的に最短コースを。 登りきり疎林帯を抜けると眼前に日本庭園。その奥には鎌。上の方は少しガスって見えません。時刻は9:35 a.m. 左側露岩帯へ。 露岩の陰で風を避け三人並んで息を整えます。小雪が結構降っていますが登行で暖まった身体には丁度良い冷却効果をもたらしてくれます。 小雪の舞う中を進みます。大分高度を上げて来ました。背後には頭を隠した御在所がデーン。右上には三ツ口源頭、その下には峠道展望岩。 そしていよいよ雪壁へ。 膝で雪を押してその上に乗り、反対側の膝でまた雪を押してその上に乗る。リズミカルな動きについ我を忘れてしまいます。 そこを抜けると雪が少なくなり楽ちんかと思いきや、凍ってるやん。アンヨはビブラムのまんま、よう滑る事滑る事。立木を頼りに四苦八苦。余計な力がかかるのでもうヘロヘロ。しまった、アイゼンの筆下ろしするんだった! 10:20 a.m. 鎌の肩着。 入道と雲母の間に水沢の街が広がっています。それが日に照らされているのが解ります。そうか下界は天気が良いんだ。 一方山頂は?ここからなら視界は効いていますが相変わらず雪が吹付けています。 さあ最後の登り、行きますか。 10:40 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。 あ〜、しんどかった。祠の鳥居は雪の中。祠の屋根が足よりも低い位置に覗いています。 高い所から御免なさい。鎌の神様に初詣。もう二月やで〜、あんたは旧暦で動いてるんか。 南側の大きな雪庇の下に降りそこで風を避けます。足元を踏み固めスペース確保。昔テント貼る前にようやったなあ。踏んでも踏んでもパサパサ雪は固まらなくて、その上にテント貼ると床がどんどん陥没するんですね。年取るとすぐにしょうもない事を思い出します。 雪庇を背に三人並んでお昼ご飯。 山頂は12時過ぎるかと踏んでいましたがまだ11時前。意外に早く着きました。 街中は天気が好さそうですが、どこかで雪が降ると必ず渋滞するのが23号線。なら早く降りて早く帰りましょう。 この雪では左股は雪が締まっておらず雪崩れるかも。来た道を引き返す事にします。山歩きは常にリスクマネージメントの連続です。 この時刻でも我々以外に人の気配は無し。今日はもう誰も登って来ないでしょう。 祠前が落ち込んでおり雪尾根に這い上がるのが大変そう。神様に申し訳ないですが鳥居の上を伝わせて頂きます。なんちゅう罰当たりな! 山頂から肩までは横に落ちないように慎重に、肩からは氷の上に雪が被っているような状態なので木の枝に掴まりながら。 そして雪壁。おっ、先行したT尾さんのケツの跡!早速滑っています。 我々の造ったステップですから崩そうが誰に憚る事もありません。それにもう今日は誰も登って来やしません。 雪塗れになりながらキャッキャキャッキャと滑ります。楽しい事はあっちゅうま。 三ツ口谷への分岐まで来ると随分暖かくなります。 帰りも目標を定め直線的に「どこでも歩き」。時折薄日も射しますが相変わらず雪が降っています。登りのトレースも半分消えかかっています。あまり目立ちませんが意外に沢山降ったようです。 トレースを確認しながら踏み跡の無いバージンスノーを掻き分け半ば落ちるように降って行きます。 三ツ口谷第二堰堤の下への斜面、ここが最後の滑り台。 滑ろうとしたら下からT尾さんが何か言っています。どうやら滑った時に周りの雪も一緒に雪崩れたとか。 斜面を見ると下の層を残し上の層が流れ落ちた断面が見えます。左股へ行かなかったのは英断だった事が解ります。我々って偉い? 後は左岸側の急斜面をトラバッて第一堰堤の上の雪原へ。そしてダム横からまたスカイラインへ。 今朝は乾いていたスカイラインは真っ白。ツルハシを指すと7‐8pあります。 雪の下には氷が張付いている所があるのが解っているので慎重に。 手に持ったツルハシが邪魔なので背中に刺そうとしていたらいきなり無重力状態に。同時にケツに衝撃。 解っていたのに滑っちゃいました。そして立ち上がってもう一度刺そうとするとまたスッテンコロリン。縦続きにですよ。 スカイライン歩きの為にアイゼンの筆下ろしすればよかった。今日の核心部は帰りのスカイラインでした。 13:25 駐車場着。 先ずは車の雪払い。ドアを開けても雪が入らないように。 それからお片付けです。 早く帰ろうと降って行くと小屋手前で前の車が停まっています。その前の一台の向こうに登りの車が。 何をやってるのかと見ていると前のランクルから人が降りて来て下がってくれと行って来ました。面倒臭いなあと思いながらバックでカーブを登ると直ぐにスリップ。切替して再度試みますがまたスリップ。バックモニタを見ながらでは道の様子がよく解らないので降りて確認に。 あ〜、こりゃ登らんわ。もう一回切替してここに寄らないようにするか。 車に乗ろうとすると下からきた登山者が教えてくれます。 「下から来た車はノーマルタイヤのまま。この上は登れないからバックのまま下へ降りるように言っておきました。」 そう言えば前のランクルも前に進んでいます。あ〜助かりました。しかしバックで降っているので遅い事!擦れ違える所があるのに無視しています。擦れ違ってから向きを変えて降りれば良いのに。もうええ加減にしてくれよ。 この辺り路面は濡れているだけです。ああそれで二駆でノーマルタイヤのままで上がって来たのか。そして雪面が恐くて擦れ違える所に入れないのか。 なんとか擦れ違ってからは軽快に降りて行きます。下界は晴れ。道路もカラカラ。四日市に入り23号線も流れています。 順調かと思っていたら千代田ウーテの前辺りから流れが悪くなり川越ICからはフン詰まり。なにこれ?考えられるのは雪の影響。毎回毎回ちょっと雪が降っただけで三重の道は大渋滞。ほんとええ加減にして欲しいですわ。 かみさんに電話しようかと迷っていると、木曽三川手前の信号から流れ始めました。久しぶりにハンズフリーで電話しようとすると「電話の準備が出来ていません。」の通知。調べる事も出来ず直接スマホを開けるとかみさんからのLINE通知がいっぱい。最近無料のLINE電話ばかりで通常の電話回線は全く使っていません。電話の仕方も忘れてしまいます。 LINE電話でかみさんに折り返すと凄くオカンムリ。あ〜、今日最大の核心部はこれだったか! |
2025年02月23日09時10分00秒 記
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