紅葉狩り一歩手前


ちょっと息を整えて〜、ちょっくら行って来ますか。
この時刻ならそんなに帰りも遅くならないでしょう。
と言う事で本当に久しぶりの二山挑戦。
どれくらい無精してたんでしょうね?



20241026
急に涼しくなりました。真っ暗の中出発です。はい、未だ行楽シーズン真っ只中。早く行かなきゃ駐車場に停められないんです。
今日は【お一人様】。そろそろ二山行っとく?

6:10 a.m. 中道駐車場着。
スカイライン側はほぼ満車。こちらは1台停まっているだけ。なんだ、早出しなくても良かったのかな?
天気が悪い所為かなかなか明るくなりません。名古屋の日の出が6時ちょい過ぎですから既に日は上っている筈。
一人だと急ぐ事も無くつい車の中でグズグズ。だって外寒いんだもん。覚悟を決めて外に出ます。あれま、まだロープウェイ駅舎に明かりが灯っています。


6:25 a.m. でっぱつ。
中道手前のスカイライン路側帯に何やら人だかり。パトカーも停まっています。きっと登山届を出せというのでしょう。
きっちり捕まり装備類の問い合わせ。はいはい何もかも持ってますとも。チェックリストにはありませんでしたが、ツェルト、ブス、鍋、キャンドル、防寒具など家財道具一式担いでます。なんたって私ゃヤドカリですから。
届けを記入して出したら、プロテインの携帯用スティックらしきものをくれます。この前も頂いたのでした。しめしめと思いながら良く見たらなんとただのコーヒースティック。「チェッ、しょうもないもんよこしやがって。」いえいえそんな事言っちゃあいけません。頂けるのなら何でも有難く頂きましょう。
届けに記入したコースは、本谷-山頂-武平峠-鎌ヶ岳-長石谷 はい軟弱な自分を追い込む為です。さすがに今日辺り二山行っとかないと。
と言う訳で本日も本谷から。
天気の所為か薄暗い疎林帯を行きます。蛭クンもすっかりなりを潜めました。雪に覆われるのももうじき。その頃にはラテの厄介になるでしょう。いや、もう混まないから出るのを遅らせれば良い?
谷に出たところで一応蛭チェック。そんなもん、おらへんおらへん。

水辺を辿っているとダイちゃんがいっぱい。先々週より明らかに多いです。まだ蕾がいっぱいあったのかな?

しかしよく見ると悉く花粉袋が取れており、薹が立ったものばかりでちょっとがっかり。鎌の降りは長石谷から犬星滝に寄ろうかと思ってましたが、きっと犬星のダイちゃんも同じようなものでしょう。ああ残念。

6:55 a.m. 不動滝着。

相変わらずここの巻道はしんどいです。鎌まで行けるかなあ?
谷に戻り大岩下の右岸壁、姿を消したと思い込んでいたダイちゃんが結構沢山咲いています。まだ蕾ばかりだったようです。そして咲きたての初々しいのも居ます。日陰で気温も低いだろうからもっと早く咲くものと思っていましたが、さにあらず。まあなんにしても絶滅してた訳では無さそうなのでLucky!


7:10 a.m. 大岩の上で小休止。
というかおしっこ休憩。涼しくて身体が冷えるのか、汗のかきようが足りないのか?
大岩横のムラサキシキブ、今年は実の付きようが貧相です。いや殆ど着いていないと言った方が良いような。

長休みは無用、だって寒いんだもん。と言う事で先を急ぎます。
最奥の小滝の上に立つと木の葉の色付きが感じられます。まだまだ紅葉と言うにはおこがましいですが、シロモジの黄色が鮮やかです。
その横にはムラサキシキブ。こちらも実付きが悪いです。数粒付いているのを狙ってパチリ。

右岸バンドを越えるとすぐに大黒滝。
滝の下、あそこにダイちゃんの大きな株が見えているんだけど、ズクズクに水を含んだあの腐葉土の中に足を踏み入れる勇気が出ません。

再び巻道から谷に降りて左岸クラック。一登りで潜り岩の上へ。

7:40 a.m. 潜り岩上で小休止。
いや〜、やっぱり結構色付いています。やはりシロモジの黄色がよく目立ちますね。ドウダンの赤は元々暗い赤なので鮮やかさに欠けます。まあ鈴鹿にナナカマドは生えていませんもんね。

休憩もそこそこ次はウメバチ地帯。さすがにもう散り果てかと思いますが。
ところがさにあらず。なんとまだ6株ほど咲き残っていました。花期長げ〜!

これに気を良くして先を急ぎます。
大分高度を上げ伊勢平野を俯瞰しながら行きます。谷の周りの木々も心なしか色付いているように見えます。


8:10 a.m. 大黒岩展望台着。

背もたれ岩に身を預け、短い脚を精一杯前に投げ出して大休止。塩分補給にリッツクラッカー。甘くなくて良いんだけど、口の中がパサパサになるのだけは堪りませんな〜。若い頃はこんなにパサパサにならなかったような・・・。これも年の所為? 行動食の定番、リッツが食えなくなったらもうお終いですな。
そんなこんなで早々に退散。先ずは自然学校前へ。

8:30 a.m. 自然学校前通過。

遊歩道沿いにある冠峰碑横の紅葉が綺麗。日射しがあるともっと鮮やかだろうに。チト残念。


8:40 a.m. 望湖台着。
日射しが無く鮮やかさに欠けますがそこそこの色付き。

雨乞岳に薄雲が絡まりながら流れて行きます。幽玄ですね。
秋は雨乞(岳) 曇りがちなる仄暗い山肌 少し明かりて紫立ちたる雲の 細くたなびきたる
なんちゃって。

記念碑広場から峠道へ。この辺り、朝の内雨が降っていたのか木の葉木の枝に雨露を宿しています。立木に掴まる度に枯葉と雨垂れのシャワー。
どんどん飛ばして行くと左手に鮮やかなシロモジの黄葉。

右手には雨乞岳。

正面には鎌ヶ岳。


9:10 a.m. 武平峠着。

ちょっと息を整えて〜、ちょっくら行って来ますか。この時刻ならそんなに帰りも遅くならないでしょう。
と言う事で本当に久しぶりの二山挑戦。どれくらい無精してたんでしょうね?
そしていきなりの急登。あ〜、気が萎える〜。でも、負けるもんか、負けるもんか。何だ坂、こんな坂。
一登り終えたら露岩帯。ここも昔に戻って岩の上を辿ります。
登り終えて樹林帯に入る所にはツルアリドウシの赤い実が。なんてカワユイんでしょ。

もう暫く行くと今度はミヤマシキミかコショウノキの赤い実。花を見ないとどっちか解らん!


9:40 a.m. 展望岩通過。
休憩を入れようと思いながら人が居たのでパスしちゃいました。代わりにその先で鎌を望みます。何度見てもカッケー!!

三ツ口谷ドンツキ手前からもう一枚。あそこの崩落、どんどん進んでいますね。山の形も変わる筈ですわ。

ヒーヒー言いながら旧道分岐に到着。後ろにいた人を先に行かせ、人目が無くなったところで旧道へ。良い子は真似しないでね。
こちらも崩落が進んでいますが新道巻道より恐くないです。風化が進み脆い花崗岩ですがフリクションのよく効く事と言ったら!
それにこう言った所は単純に足だけで登るのではなく両手両足を使います。謂わば人間四駆、両手を使う分足への負担が軽くなります。はい、久しぶりの二山で大腿部がかなり疲弊しているので。
平地をダブルストックで推力を得ながら歩くのも人間四駆ですかねえ。上半身のトレーニングには宜しいかと思います。
そう言えば思い出しました。山を再開した時の事です。四十肩で腕が上がらなくなっており、おまけに準メタボ。
「このままでは命を縮めるな。」と思い立ち、勝手知ったる御在所に来てみた訳ですが、立木に掴まったり岩場を全身で攀じたりしたらその日一日で四十肩が完全治癒。やはり山は最良の健康管理法と再認識させられました。山と言うより岩登りの方が適しているかもしれません。上半身をいろんな体勢に動かしますから。
岩の感触を楽しみながら登って行くと苦しさも忘れます。最後のリッジからルンゼドンツキを右に回り込み山頂の岩塔へ。「あっ、もう着いちゃった。」

10:05 a.m. 鎌山頂着。
先ずは祠に向かい、二礼二拝一礼。長のご無沙汰を詫びます。春のイワザクラ依頼ですかねえ。
南側に回ると、凄いガス。辛うじて鎌尾根の岳峠側が視認出来る程度。絶えずガスが三重県側から滋賀県側へ流れています。

北側に戻っても雨乞岳、綿向山はガスの中。

祠の横に戻り大休止。ここで頂く為に残して置いた50円引きのコンビニオニギリを頂きます。賞味期限は? セーフ! まだ2時間近くあります。
岩に腰掛け休んでいるのですが、大腿部が凄く怠いです。久しぶりの二山に筋肉が吃驚したようです。
若い頃では考えられない事ですね。年を取るとこうやっていろんな症状が現れます。さて、いつまでこうやって山歩き出来るのやら。
あまりにも怠いので予備に持っていたアミノバイタルゼリーを頂きます。こうやってサプリメントに頼るのも今の時代だから出来る事。昔はこんなもん無かったですからね〜。

そろそろでっぱつ。時刻は10時30分。アンヨはまだ回復して無いけど騙し騙し降る事にします。
入山時に書いた届け出には降りは長石谷としたのですが、長石は長いし〜、犬星滝のダイちゃんももう遅いし〜。で、手っ取り早く長石尾根から三ツ口谷。そうすれば駐車場まで登り返さなくても良いし〜。
ズルする頭だけは未だ健全です。こちらに関しては認知障害は全く進んでいません。
長石尾根降り口まで来るとガスが薄くなり雨乞岳が姿を現しています。お土産に撮っとこ。

肩まで降りて来ると長石谷の紅葉が綺麗です。いや黄葉ですね。
そして眼前にはドウダンの紅葉。これは紛れも無い紅葉です。

草付きを降っていると足元に薄紫色。しゃがんでよく見ると、なんとタツナミソウ。この時期に?

そして左手には三ツ口谷左股上部の黄葉。なんて綺麗なんでしょ。

降って行くと血流が良くなったのか大腿部の怠さも消えて行きます。その代わり踏ん張りが効かなくなってきて事あるごとに転びそうに。
まあ年相応って事ですな。
三ツ口谷への分岐の鞍部にて小休止。アンヨも労わってやらないと。
その後は三ツ口谷に沿って降ります。暫く来ない内に結構荒れています。

第二堰堤の上では【ふわく】のオジサンが黙々と登山道整備。そのすぐ上の左岸側の谷からのデブリが尋常ではありません。
一声かけると、先日の台風の置き土産だとか。「ちっとも捗らない。」とぼやいていましたが、毎度毎度有難い事です。
ヨレヨレの足を騙し騙し降りて行きます。

三ツ口ダム(第一堰堤)で三滝川沿いの道と合流し降って行きます。


12:00 a.m. 駐車場着。
目隠しにドア二枚を開けてその間でスッポンポン。汗を拭いて着替えを済ませて、あ〜すっきり。
こんな天気でしたが降られずに済みました。御在所の神様、鎌ヶ岳の神様に感謝。
帰り、温泉街バスセンターの前の信号はガラガラ。混雑回避の為か要所要所に人が配置されています。おかげですんなりとかもしか大橋が渡れました。行楽シーズン真っ只中にありながら珍しい事です。来週はもう11月、早く雪降らないかなあ。


2024年10月27日08時30分00秒 記



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