梅雨明け一番 お花見Hike

雨と汗でぐっしょりの身体に涼風が心地良いです。
ほんとサウナ上がりのような爽やかさ。
「あ〜、整いますなあ。」



20240720
梅雨明けだそうですが今日は曇り。明日は晴れるようですが危険な暑さだとか。我々年寄りは猛暑日はエアコンの効いた室内でおとなしくしていなければなりません。
と言う訳で本日曇りの中を歩いて来る事にします。多少の小雨は覚悟して。
今日はT尾さんはお休み。モウセンゴケの開花状況とイワタバコの蕾の偵察という宿題を仰せつかってしまいました。忘れないようにメモを取って・・・。

6:20 a.m. 中道駐車場着。
仕度を始めるとIさんもご到着。

6:30 a.m. でっぱつ。
天気が芳しくない所為かスカイライン側駐車場もまだ空きが多いです。こちら側も到着時で2台。青空も覗いていますが午後は雷情報も。晴天の霹靂とならぬよう御在所の神様にお祈りしつつ出かけます。

蒸し蒸しと蒸します。如何にも蛭日和。被害が無い事もお祈りしながら行きます。
山の家の夏椿。蕾が未だ残っていると思っていましたが、よく見ると先っちょにヒゲが。これ雌蕊の後です。結実した子房が膨らんでいた物でした。疎らに残った花ももう殆ど終わり。また来年のお楽しみですね。
恐い恐い蛭の巣窟に突入します。早速大きいのに出くわします。静かに待ち構えており、先行者に取付くのに失敗するとその場で口惜し気に直立して頭を8の字に振っています。ですから殿(しんがり)が襲われやすいのですが、蛭のダンスが観られるのも殿の特典ですね。朝早い所為か動きが遅いので素早く姿を見つけそれを避けながら行きます。
沢に出た所で蛭チェック。うん、大丈夫。と思っていたらIお母さんの足元にチビ蛭発見。ソールに着いて来たのかな? 早速塩攻めの刑に処します。
下手に関わって同じ所に長時間居ると新手の蛭がやってくるので早々に立ち去ります。

沢沿いに行きます。先週程ではありませんが今日も水量が多いです。あまり綺麗でないウンコ水ですがやはり水量が多い方が涼しそうです。

不動滝が近付いてきた頃、小雨が降り始めました。あ〜、鬱陶しい。この湿度ですから合羽なんて着ようものなら雨に濡れるよりもっと酷く濡れてしまいます。と言う事で雨に濡れながら行きます。
小雨かと思っていたら本降りになってきました。空は明るいんですがねえ。

7:10 a.m. 不動滝着。

巻道に入ると小降りに。ええまあ、木の葉が傘代わりになっているだけですが。でもザックカバーだけでも着けときましょ。ザックに付属しているって便利ですね。
登っていると明るくなってきました。東の方は青空も覗いています。雨も殆ど止んでいるのですが、木の葉に溜まった雨垂れが降ってきます。
ヒーヒー言いながら登っていると、ここでも蛭ダンス。こんな所にも居るのか〜。まあ下よりは少ないですが。
谷に降りて左岸側に登り返すと、あんな所にノリウツギ。

大岩の下、右岸壁にイワタバコの大きな葉っぱ。花芽は? 近付いて観ましたがまだまだ全く着いていません。こんな所は長居すると蛭の餌食になりそうなので早々に退散。宿題のひとつは達成。
大岩の下から水が湧き出しています。見慣れない所からの伏流水の湧き出しに、「いずれこの大岩も根元が抉られて崩れ落ちるんだろうな。」なんて思います。まあ何十年後、何百年後の事でしょうが。

7:30 a.m. 大岩の上で小休止。
雨は止んでいますがそこら中濡れているので長居は無用。早々にでっぱつ。
小滝連続帯を巻き右岸バンドを越えて行きます。雨は止んでいますが日が射すと辺り一面から蒸気が立ち不快指数100%。
大黒滝も水を落としています。やはり今日は水量が多いです。

巻道から大黒滝の上に出ると、縦樋滝の下にシモツケソウ。雨に濡れて雄蕊のフワフワがぐっしょり。
その横、びちゃびちゃに濡れた凹角から縦樋滝巻道へ。

巻道から再び谷に降りると、流れの中に山椒魚がいっぱい。近付くと散らばって逃げてしまいましたが、肝の据わった2匹を被写体に納める事が出来ました。先週T尾さんが見つけたと言っていたものですね。

潜り岩右岸クラックを行きます。雨に濡れた苔が滑り易いので緊張します。

登り付くとキンコウカ畑。ですが殆どが花を落とし膨らんだ子房が縦に連なった状態。もう終わりですね。長い間楽しませて頂きました。

8:20 a.m. 潜り岩の上で休憩。
日陰が少なく周りは濡れたまま。生暖かい蒸気に包まれてこれが天然の蒸し風呂。日が陰り涼風が吹くとまるでサウナから出た気分。「あ〜、整いますなあ。」無料サウナに入れて気分は最高。これだから山は止められません。
全身ぐっしょりですが、これ以上ズボンを濡らすと粗相したかと思われるので濡れた岩に座る訳にも行かず。ザックを座布団にして大休止です。
見上げると青空の下を雲がどんどん流されて行きます。その度に中道フランケの色が明るくなったり暗くなったり、顔色を変えています。

天気はすっかり良くなり、強い日射しの下時折涼風が吹き抜けて行きます。ちょっとした夏山気分。

谷の感じが北鎌沢に似ているとIお母さん。そうだったっけ? 私の記憶では北鎌沢はもっと狭かったような。もう半世紀前の記憶なのではっきりしませんが。

8:45 a.m. ウメバチ地帯着。
ウメバチソウのハート型の葉はまだまだ小さいです。その中にモウセンゴケ。10cmほどの花軸を延ばし花を着けています。今まで観て来たものは数cmのものばかり。今年見るのはどれもこれも10cmくらいあります。種類が違うとは思えないし、気候の違いで変わるのでしょうか?

可憐なモウセンゴケの花の写真をゲット。これで宿題は完遂です。
ウメバチ地帯の岩の上でIお父さんがカキランを発見。へ〜、こんな所に? 上から種が飛ばされて来たのでしょうか。それにしては距離があり過ぎます。

ここから先はシモツケ街道。点々とシモツケソウの花が連なっています。

淡いピンク、濃いピンク、いろんなピンクが出迎えてくれます。

嘗てモウセンゴケ地帯だった岩場、今はすっかり様子が変わりミズゴケばかり。その中からキンコウカが立ち並びキンコウカ畑に。殆ど花を落としていますが。
その横にヒヨドリバナ。蕾がすっかり大きくなり開花も間近。開花するとシモツケソウの様に長い雄蕊が目立ちモジャモジャになります。フジバカマの仲間で同じようにアサギマダラが好んで蜜を吸いに来ますね。

まだまだシモツケ街道が続きます。

珍しく沢山の花を残しているキンコウカ。

そしてまたシモツケソウ。


9:05 a.m. ドンツキ着。
早速モウセンゴケとカキランの様子を見に。

モウセンゴケはドンピシャ。カキランはもう終わりかけ。足場が悪くカキランのこの一枚におよそ10分を要してしまいました。
気が付けばIさん達はもう大黒岩へ。

9:25 a.m. 大黒岩展望台着。
日陰で休むかどうしようかと一瞬逡巡しましたが、雲が日陰を提供してくれるだろうと特等席へ。

小さなお子ちゃまの団体さんか、同じような色の服を着た子供達がロープウェイから手を振ってくれます。お子ちゃまの挨拶には答えなくてはいけません。こちらも手を振りますが、次から次へと上がって来るゴンドラにはそのお仲間が。いい加減手が疲れて来ました。
雨と汗でぐっしょりの身体に涼風が心地良いです。ほんとサウナ上がりのような爽やかさ。「あ〜、整いますなあ。」
こうやって大汗をかいた後の涼風は格別です。汗もかかずに家の中でエアコンの風を浴びていてもこの爽やかさは味わえません。全く山は異なもの味なもの。
大休止の後は山頂へ。今度は望湖台で日本海から来る風を楽しみます。
山頂広場には先程ロープウェイで手を振ってくれた御一行様。子供会かなにかですかね? 夏休み初日から楽しそうです。どうやらトンボのマーキングのようです。
トンボも少なくなりましたね。現役の頃、もう4-50年前ですが、その頃のこの時期は尋常じゃないほどトンボが飛び交っていました。止まる所にあぶれたトンボが仕方が無いので人の身体に群がっている程でした。当然空を見ればトンボだらけ。空が暗くなるって表現がまんざら嘘ではないくらい飛んでましたからねえ。
おっとっと、年寄りの昔話はこれくらいにして・・・。

10:05 a.m. 望湖台着。

雨乞岳のてっぺんは雲に隠れています。当然琵琶湖も見えませんが、この風は紛れも無く日本海からのもの。「整います。」
日本海からの涼風をしっかり味わった後はお決まりの峠道へ。先週の一ノ谷新道のような急傾斜でもなくゆっくりと降って行けます。先週はしんどかったです。ついこの前まで降りでしんどいなんて思った事はありませんでしたが、やはり寄る年波には敵わないようです。


10:50 a.m. 武平峠着。
トイレ休憩の後はスカイラインへ。誰一人鎌へ行こうと言う人はいません。ほんと、軟弱になったものです。現役の頃からよく「軟弱者〜!」って言われていましたが、それに輪をかけて軟弱になりました。
スカイラインから登山道に出たり入ったりしながら行きます。でも蛭が出そうな所は避けてアスファルトの上を行きます。ソールが減るのを惜しむより強制献血の方を惜しみます。
天気はすっかり良くなりました。この分なら青天の霹靂には合わずに済みそうです。周りの景色も夏色に輝いています。


11:35 a.m. 駐車場着。

先週真っ盛りだった合歓の木の花も今日は草臥れています。
そらは相変わらず晴れたり薄雲がかかったり。
朝の雨が嘘のような天気です。


2024年07月21日10時15分00秒 記



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