春のお花見 PartW


沢沿いを楽しみながら遡行します。
思わぬところに新株を発見してその度に大声で叫びます。
まるで子供!
いや、還暦で年齢リセットとするとまだ13歳ですから子供であたりまえか。



20240420
6:20 a.m. 小屋着。
既にIさんの車が停まっています。それでは隣に停めさせて頂きましょうかね。
上の駐車場までは行ってませんが今日も先週同様もう満車かも知れません。
そして今日も大勢の人が長石谷へ降りて行きます。長石谷のイワザクラはもう知れ渡ってしまっているようです。盗掘で荒らされなければ良いのですが。
小屋の周りはすっかり春色に染まっています。初々しい新芽の鮮やかな事!

仕度を済ませたところで早速Iお父さんが私の足元にヒルファイターを噴霧してくれます。毎度毎度有難うございます。これさえあれば蛭の巣窟もなんのその。と言う事で、先々週蛭の姿に怖気付いて途中から引き返した長石谷へ。あれから2週経ちますがまだ綺麗どころが居並んでいる事を期待して。

6:35 a.m. でっぱつ。
先週まで山肌を覆っていた白い斑模様(タムシバ)はすっかり消えてしまいました。それでも初々しい萌黄色の新芽が一斉に噴出し、山が華やいで見えます。透過光に光って眩しいくらいです。
しかし相変わらずアカヤシオのピンクは殆ど見えません。咲いているものも花が疎らであまり目立ちません。まあこんな年もあるさ。
第一堰堤の上に降り立ち下の方を見ると見事な山桜。赤い新芽と一緒に咲いています。反対側には新旧緑のパッチワーク。

今日は水量も落ち着き渡渉も楽ちん。左岸側登山道を辿ります。
暫く行くと第一ラウンド。枝沢に沿って上の方までいっぱい咲いています。先々週の蕾が一斉に開花したようです。
束になって咲いている株はまるでブーケのようです。

そのまま左岸沿いにへつって岩陰に回り込みます。
ん? なんじゃこりゃ! 4弁の変わり種発見。暗くてオートフォーカスがエラー。後ろにピントが合っちゃいましたが珍しいので掲載しておきます。

よく観ると傷んでいる花弁も多く、先週あたりが一番良かったのかも知れません。でもこれくらいだったら合格です。山に咲く花は直ぐ傷むのが常。短く儚いからこそ美しいのです。
沢沿いを楽しみながら遡行します。思わぬところに新株を発見してその度に大声で叫びます。まるで子供! いや、還暦で年齢リセットとするとまだ13歳ですから子供であたりまえか。
終わりかけのイワウチワも中にはまだ綺麗なのも咲いておりこれも楽しませてくれます。

あれま、あんな高い所にも。それに右岸側って北斜面で日当たりが悪いのにね。見た所日当たりは良さそうです。よく環境を調べて根付くんですね。脳ミソも無いのに賢い事です。

岩肌にはイワタバコの新葉がびっしりと着いています。
蛭は恐いけどイワタバコの花も観に来ないといけませんね。よし夏になったら来ようっと。

そしていよいよ本命の窯跡。
えっ、凄いじゃん。なに?これ!

近付いてマクロで〜。

同じ所にヤマルリソウも混じって咲いています。

先々週一輪だけ咲いていた横の枝沢にも沢山咲いていますが、蛭が潜んで居る事が解っているのでパス。下でこれだけ観られればリスクを冒す必要なし。

谷沿いに行きます。相変わらず思わぬ所に新株を発見し大声を出し続けながら。
<

犬星滝から反対側に登り馬の背尾根に出ます。足元にはバイカオウレンの花の跡がいっぱい。踏み潰しそうになるのを懸命に避けながら行きます。
チラホラと咲いているアカヤシオを求めて。

尾根に出てからは山岳寺の方へ降る予定ですが、白ハゲが見える小ピークまで急登。え〜、ここってこんなに急斜面だったっけ?

8:25 a.m. 小ピーク着。
鎌を背景にショボい半枯れのアカヤシオを愛でます。
そこそこ広い場所でもあるしここで大休止。朝ご飯? 昼ご飯? 否、ブランチを頂きます。
伸び始めのアシビの新芽が艶々と光っています。その向こうには雲母峰。そして下界は黄砂か春霞か? 霞んでいます。
名も無いピークで充分満足できる熟年登山隊です。我々の今日の山頂はここ! 後は山岳寺へ。だけど駐車地まで温泉街を登って来なくっちゃいけないんですよね〜。
御在所-鎌-雲母峰-稲森谷から温泉街を登って車まで帰っていたなんて今じゃ信じられないですね〜。それと比べたら今日のコース取りなんて軽い軽い。
お腹も膨れたところででっぱつ。急な斜面を今度は降ります。
先程の分岐を直進。アカヤシオはやはり花付きが悪いです。そしてこの辺りはもう蕾も無く散るのを待つばかりの状態です。代わりにミツバツツジが目を楽しませてくれます。
足元にはもうイワカガミ。まだ綻びかけですが、この標高ならさもありなん。

新緑の向こうに御在所。足元にはイワカガミ。暫く来ていませんがこういった景色って覚えているものなんですね。

花崗岩の風化した砂ザレの中に松の緑、昔からここは山の中の白砂青松。その緑がちょっと少なくなっているような。

山岳寺への降りにかかると下草が無く殆ど褐色の砂ザレ。この辺り一面のイワウチワ、イワカガミの群落が続いていた筈。それがずっと下までな〜んも無し。ビッグモーターみたいに誰かが除草剤でも撒いたのでは?と疑いたくなってしまうほど。自然のイタズラか人為的なものなのか?
擦れ違った人もイワウチワを期待して来たって仰ってましたが。
そうこうしている内にもう展望台。

10:05 a.m. 展望台着。

タムシバの白い斑模様は全く消え去り深緑と新緑の斑模様の御在所が横臥っています。
ここから先は山岳寺。そこの恐いおばさんに「ここは私有地だから入らないでください。」って言われると嫌だな。と戦々恐々のtanuoさんです。どうか遭遇しませんように。
もしそうなら登山道と私有地とがはっきり判るようにしてくれれば良いのにね。
なんとかトラブルも無く山岳寺前を通過。登山道がどこなのか辺りを探して見ましたがそれらしいものは発見できず。まあ暫くは来ないようにしましょ。
ここからなら稲森谷から登り返すよりずっと距離が短いです。ヒーコラ言わずに帰れます。それどころか蔵之介前の石楠花を愛でたり大石橋からの深緑を愛でたり、はたまた廃墟を遠目で眺めたりしながら登って行きました。


11:00 a.m. 小屋着。
今日もしっかりお花見を堪能させて頂きました。
この時刻なら帰宅も早そう。そうだビール買って帰ろ。


2024年04月20日18時05分00秒 記



大きなサイズの写真はtanuo's fotolifeでご覧下さい。

Top Page へ