お久の二山


二人並んで、背もたれ岩にもたれて足を前に投げ出して寛ぎます。
風は無し、お日様燦々、春の日溜り。
下界の景色は相変わらず霞んでいます。
多度の山並みが朧げに解る程度。



20240330
「春に三日の晴れ間無し。」とはよく言ったもので天気がめまぐるしく変わります。いやそれどころか先週なぞ雨ばかりでした。週初めは北の方では吹雪だったり。こちらもほんとよく降りました。洗濯物が乾かなくて嫌になっちゃう。はい干すのと取り込むのは私の役割なもので。
で、今日明日は二日とも好天に恵まれる・・・筈だったのに、予報は早くも変わり明日日曜は曇りだとか。こりゃ「春に二日の晴れ間無し。」と言い換えて貰わなければ。
それでも今日一日は晴天。明日に予定しなくて正解でした。
黄砂の所為か晴天なのに遠くはずっと霞んでいました。全く厄介なお隣さんです。

6:20 a.m. 中道駐車場着。
あれま、Iお父さんはもう来てました。早っ! その横に駐車します。手前には常連さん達の車も。啓蟄も過ぎた事だし、温かくなって皆さん動き出したようです。
Iお父さんにそろそろイワザクラの季節かと問われスマホで過去ログを検索。あれま、昨年は4月1日でもう咲いていました。一昨年は4月10日と17日にこれを目当てに来ています。流石に今日は未だだろうと長石谷は止めておきます。来週辺りは長石谷へ行きましょうかねえ。と言う事で本日も本谷。バイカオウレン、ショウジョウバカマ、タテリンくらいは咲いているでしょう。

6:30 a.m. でっぱつ。
一時期に比べてすっかり明るくなりましたそして暖かくなりました。来週辺りはもう冬装束から夏装束に衣替えしないといけませんね。
真っ青の空に御在所が綺麗に輝いています。

明るい疎林帯を行きます。沢に出た所でダウンベストを脱ぎます。は〜、暑かった。
雨上がりの所為か水量がかなり多いです。昨日午前中に上がった筈ですがその雨がスコール並みだったからですね。
激しく流れ落ちる滝を横目に水際を辿ります。

水際にはチラホラとバイカオウレン。あっ、ショウジョウバカマの咲きかけも。これぞ正真正銘の処女袴。←すんません。笑わずに嗤ってやって下さい。

豪快な滝もまだまだ続きます。

不動滝が近付き目に飛び込んできた姿に感嘆の声!「へっ?」

7:00 a.m. 不動滝着。

長年見慣れてきた不動滝、あれは一体何だったんでしょ? こんなに水量が多くて勇壮な不動滝は初めて目にします。
雨の中ではなく日が当たり飛沫が輝いています。写真では解りませんが虹も立っています。綺麗!
暫し見惚れた後は巻道を行きます。
流れの多さに靴底を濡らしながら行きます。この靴、水漏れしてるのであまり水の上は歩きたくないんですけど・・・。

7:20 a.m. 大岩着。
大岩の上はすっかり日が当たるようになりました。そうですね、もう立春過ぎましたもんね。
日向ぼっこしながら小休止。

小滝連続帯を巻きその上、「えっ、こんな所にも?」って所に水が流れています。こりゃ面白れえ。
その上からの俯瞰をパチリ。

右岸バンドを越えると大黒滝。思ったより少ない水量にはてなマーク。まあ普段よりは多いですが。この辺りは伏流水の方が多いようです。

大黒滝を巻きその上の縦樋滝、笹が覆い被さり見難いですがやはり水量は多いです。

恐怖の巻道から谷に戻ると正面には潜り岩。いや、今日は岩も乾いていたしそんなに恐くもありませんでした。
左岸クラックを攀じるIお父さんを下からパチパチ。

潜り岩の上で大休止。コンビニオニギリを頂きます。今日は岩の上に雪が被っていないのでどこにでも座れます。
上を仰げば中道フランケが被るように屹立しています。カッケー! それにええ天気や〜。

岩屑だらけの中を行きます。時々雪融けで緩んだ岩がゆらり。ゴロンと行かないように戻しておきます。
振り返ると黄砂?に霞んだ菰野の街並み。日を反射して屋根が鈍く輝いています。
黄砂でなくても春はこんな天気が多いですね。霞は春の季語ですし。

ウメバチ地帯のクラック、その上の凹角などを軽快に乗り越して行きます。「触れる岩肌の〜冷たさよ〜♪」
いや〜、ホントに良い天気!

いよいよドンツキ。そしてお決まりの大黒岩へ。


8:35 a.m. 大黒岩展望台着。

二人並んで、背もたれ岩にもたれて足を前に投げ出して寛ぎます。風は無し、お日様燦々、春の日溜り。
下界の景色は相変わらず霞んでいます。多度の山並みが朧げに解る程度。
天上人の気分を漫喫した後は山上公園へ。
広場手前の登りで大きな雪の塊に出くわします。そり広場延命の為にフル稼働していた降雪機のかき氷が飛ばされてきたものでしょう。
下は笹薮。その中に深く抉れた踏み跡があります。踏み抜かないようにそっと足を置きながら登ります。
広場に出ると、そり広場にはまだまだ雪が残っていました。歩いてみるとグッサグサに緩んでいます。そりで滑る分にはなんとかなる程度の腐れ雪。
そのまま素通りして望湖台へ。

9:15 a.m. 望湖台着。

天気は好いのですが琵琶湖周辺の街並みは霞んで見えません。当然琵琶湖も。
峠道を武平めざして降ります。

9:55 a.m. 武平峠着。
Iお父さんとはここでお別れ。私は久しぶりに鎌まで。いや、登れるかな?
それでも体力維持の為、行かねばならぬハイキング。
おしっこ休憩の後、でっぱつ。
久しぶりの鎌の登り、前回は昨年秋だっけ? 旧道を辿ったのでこの道はもう永い事歩いていません。その所為か記憶に無い補修後がよく目立ちます。
以前は御在所通いというと二山があたりまえ。偶にひと山だけだったり、雲母峰まで足を延ばして三山になることも。ひと山があたりまえになった今ではとても考えられません。
和かな春の日射しを浴びながら歩を進めている内にもう展望岩。

武平峠10時、展望岩10時半で丁度30分。ロートル親爺としてはまずまずのペース。
三ツ口谷ドンツキの砂ザレ、しんどいです。一息入れて写真撮影。

最後の登りはゼーハーゼーハー青息吐息。

10:55 a.m. 鎌山頂着。
まずは祠にご挨拶。長の暇を詫びます。来週も来るから許してね。はい来週は桜子狙いで長石から。
武平峠から55分。まあこの年なら合格範囲?

祠の横で小休止。コンビニで調達したパンを齧ります。
降りは手っ取り早く長石尾根。その前に黄砂に霞む雨乞岳と御在所をパチパチ。

肩からの水沢。これも霞んでいます。

少し降って三ツ口左股を挟んで三ツ口源頭。その向こうには雨乞岳。

そして日本庭園。

三ツ口谷へは降りずにそのまま尾根を行きます。足元にはバイカオウレン。葉を落とした樹枝の向こうに御在所。
いやはや降りの尾根道は楽ちんですな。

弥一手前のコルから三ツ口谷へ。こちらも水量が多いです。滝の豪快な事!

そして日当たりの良い足元にはショウジョウバカマ、バイカオウレン。

三ツ口ダムで三滝川の道を合わせ降って行きます。三滝川もかなりの水量。

スカイライン沿いも春色に華やいでいます。シロモジの蕾が大きく膨らみ、キブシもすだれ状の花を垂らしています。アシビも雪のように花を着けています。


12:20 a.m. 駐車場着。
もっと遅くなるかと思っていましたが意外に早い帰還でした。
ゆっくりペースならまだ二山もOKです。
汗で濡れた上半身だけ着替えて帰途に就きます。だって今日は久しぶりにA5で来てたもんですから。


2024年03月31日08時35分00秒 記



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