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北陸や北日本では甚大な大雪被害だとか。昨日土曜の朝、隣の駐車場の日陰が白くなっているのは確認しましたが、この程度では鈴鹿の雪は期待薄。 それでも一応ツルハシとアイゼンは車に放り込んでおきます。スパッツもザックに仕舞ったし、ラテの電池も新品に交換。これで未明の歩きもなんとかなります。 このラテ、もうかなり前に買ったものですが、単三乾電池が一本です。ランプも効率の良いLED。こりゃ軽くて良いや。当然買った時に気付いた筈なのにそのことをすっかり忘れ記憶にあるのは現役の頃の事のみ。当時は単三が4本入った松下製の黄色いヘッドランプが主流でした。はい、世の中にまだアルカリ電池が出回る前の話です。短期入山でも予備電池が4本、長期になると予備電池8本から12本くらい持って行きました。それだけでかなりの重量です。電池も赤いハイトップは持ちが悪いので高くても黒いハイトップ。百円ショップも無い頃ですから買うのも正規価格。今のものが単三アルカリ電池1本でどれくらいもつのか知りませんが3倍分持ってもたったの3本。重さは1/4,お値段は1/10~20くらいかな? ホント良い世の中になったものです。今の人達は幸せですねえ。 高価かつ重い思いをして持って行く電池ですからテント内或いはビバーク中にラテを照明に使うなどもってのほか。高田直樹氏の言う所のコンプレックスキャンドルがテント内の明かりとして使われていました。(なにがコンプレックスかと言うとあのサイズが我々の持物ではとても適わない大きさだからです。長さと言い太さと言い。) 朝からちょっと下品な話になっちゃいました。話を戻して〜 車に乗り込むと、外気温2.5℃の表示。山頂は確実に氷点下です。でもきっと雪無いやろね〜。 そうそう寒さに耐えかねて今日はA5で出動です。シートヒーターは天国ですわ。エンジンが温まって無くてもいきなりポカポカ。頭寒体熱、露天風呂気分。 えろう前置きが長くなっちゃいました。そろそろ本題に。 6:15 a.m. 中道駐車場着。 辺りはまだ真っ暗。辛うじて東の空が白みかけています。小屋のT尾さんに着いた旨LINEしておきます。 A5は腹を擦りそうで小屋には入れないんですね。そこが不便です。でも道中は軽太郎と違いストレスフリー。まあどっちを取るかですね。 仕度を済ませ小屋へ行こうとしたら丁度やってきました。小屋前通過した時点でIお父さんももう来てたんですね。 折角の新品電池。ラテを付けてでっぱつです。いやもうラテ無しでも良いくらい明るくなっています。でも折角だから。 6:35 a.m. でっぱつ。 ルートは言わずと知れた本谷。もしかしてフカフカ雪が有るかもしれないので。とかなんとか言いながら私はアイゼンもツルハシも車の中ですが。 樹林帯を行く内に身体も温まってきました。谷に出ると真っ赤な朝日が真横から射しています。谷の岩が赤いです。その中に白く輝くものがいくつも見えます。あっ、凍ってる凍ってる。 着込んでいたものを脱ぎ、身軽になって沢筋を行きます。あちこち凍ってはいますが流石に雪はありません。まあこの様子ではてっぺんまで真っ黒でしょう。 真後ろから射す真っ赤な光線に染まって谷全体が赤い回廊と化しています。小滝も氷が着きピンクに染まっています。 7:10 a.m. 不動滝着。 滝の奥は真っ暗。氷も無し。代わりに左岸側の滝の上部に小さな氷が着いています。 7:20 a.m. 大岩着。 風を避け岩を背に休憩。休んでいる内にその風も治まりなんだか早春の雰囲気。天気も良いし小春日和ですな。 世間話もそこそこにして先を急ぎます。じっとしてると冷えてきますから。 小滝連続帯の上から下を俯瞰。雪無いでしょ。 右岸バンドを越えて暫く行くと目の前にデーン。 綺麗に凍っています。期待して無かっただけに上機嫌。もうウハウハです。 周りに雪が付いていないこの時期、気温も高く大抵は凍っていないんですがねえ。周りが真っ黒で大黒滝が真っ白に氷結している景色なんて滅多にお目にかかれません。皆さん異口同音に同じ事を仰ってます。 巻道を巻き谷に降り潜り岩の左岸クラック全体が見えるようになると、なんとクラック下部に氷がベッタリ。 氷を避け岩が露出している部分を拾うように登ります。こりゃ面白れぇ。こんな楽しみが突然現れるので山は止められません。 登り終えたところで大休止。見上げると中道フランケ?が青空を背に朝日に輝いています。カッケー! 8:00 a.m. 潜り岩の上で大休止。コンビニオニギリを頂きます。 いつの間にか吹き降ろして来る風も治まり穏やかな雰囲気です。小鳥のさえずりが聞こえています。高層雲が太陽にかかり彩雲になっています。 この穏やかさ、本当に12月?年末?まるで早春の様相です。やっぱり小春日和だわ。 この辺りから岩の上にほんのりと雪が載っています。今シーズンは寡雪かなあ。雪に埋まるのは年明けかな? 薄っすらと雪を被った岩屑の上を行きます。 ウメバチ地帯の横の岩にはベッタリと氷が着いています。さすがにこれは登れません。岩小屋の方へ回り込み乗越します。 段々氷が多くなってきました。あ〜、綺麗綺麗。 見上げると屏風岩が日に照らされています。カッケー! いよいよ路面が氷に覆われて来ました。頭を出している乾いた岩を拾いながら登ります。下手すると滑り台になってしまうので慎重に慎重に。この緊張感、堪らん〜。(70過ぎのジジイの言う事か?) そしてドンツキから大黒岩へ。 8:45 a.m. 大黒岩展望台着。 三人並んで特等席に陣取ります。先週程風も強くなくお日様ポカポカ日溜まりハイク。本谷上部から見えていた富士山も相変わらず薄っすらと見えています。 そろそろでっぱつ。自然学校へ。広場に出る手前、南斜面で立ち止まります。全くの無風、お日様燦々これぞ日溜まり。 9:05 a.m. 自然学校着。 先週のような霧氷は見られません。その代わり風も穏やかで温かいです。 先週は風が強過ぎて望湖台をパスしてしまいましたが今日は行きましょう。雪で大変だったと言う長浜の様子が見えるかもしれません。 中道も先週より今日の方が路面の氷も大きいでしょう。また若いお姉さんの黄色い声を期待して望湖台からゲレンデを通って中道へ。 と言う事で遊歩道を望湖台へ。 う〜ん、全然雪無いね。広場の雪は人工降雪機で作った雪。こちら南面には気配すらありません。北陸にもたらした雪被害のお裾分けでもあればねえ・・・。 9:30 a.m. 望湖台着。 はいはい、長浜の辺り、白いです。御池の山塊が高山の様相です。その上にちょっぴりと真っ白の伊吹山。多度の上、薄雲の上に御嶽の頭がちょこん。冬の景色です。 景色を楽しんだ後はゲレンデへ。ん?リフト裏には粉雪が5cmほど積もっています。Iお父さんが「この雪は天然ものだね。」はい、魚と同じで雪も天然ものに限ります。味が全く違いますもん。 広いゲレンデを降って行きます。自然学校前のトイレに寄ろうとしたら、リフトの駅にもトイレが。中はもう暖房が入っています。こりゃええわ。暫く籠城したくなっちゃいますが皆に追いつくために早々にお暇。名残惜しいですね。 ゼーハーゼーハー、今度は登り。なんとか遊歩道で追いつきます。 9:55 a.m. 富士見岩着。 ここからの降り、先週より氷が多くなっています。こりゃおもしれえ。惜しむらくは若いお姉さん方と遭遇しないこと。それに皆さんチェーンスパイク装備です。「チェッ、面白くねえの。黄色い声が聞こえんじゃん。」 tanuoさん、相変わらずエロ爺丸出しです。 後尾根からの合流点でヒモを担いだ若者2名、藤内から後尾根登って来たのかと思っていたら、中道で、ここでアイゼンを着けていたそう。 しかしそう思うのは私に前科がある所為です。一壁で新人にお稽古させておいて相棒と後尾根から山頂の【喫茶ひめつつじ】へ。その【ひめつつじ】ももう無いし、あの親爺もご存命なのかどうか。 一瞬思い出がよみがえり、小さな胸がキュン。 それも束の間、その先が一面スケートリンク。さっきの連中、もっと早く着ければよかったのに。 両脇の笹の根本を辿り、上のテラスへ。時刻は、10時05分。 穏やかな小春日和です。 氷も岩稜帯までのトラバースまで。後は精々道の両脇に霜柱。土が盛り上がっているので解ります。 10:35 a.m. キレット着。 登り返したところで小休止。T尾さんはナメコの偵察に駆け足で降りて行きます。 風も無い麗らかな日射しの中を降りて行きます。 裏道バイパス分岐でT尾さんが待機中。言われて後ろを振り向くと枯れたミズナラに大きな塊がいくつも。残念ながら高過ぎます。「無理して採るほどの物でも無し。」と言っているT尾さん、きっとイソップ物語の狐の心境でしょう。そう「あの葡萄はきっと酸っぱいに違いない。」と言っていた狐です。 11:15 車に帰着。 今日も早仕舞い。そして温泉もパス。このところ温泉パスが続いています。 車の中は温室です。これでヒートシーター入れたらそれこそ露天風呂気分です。いや、寝ちゃうといけないのでヒートシーターは無し。 早く帰って今日の記録でもアップしましょ。 |
2023年12月25日08時45分00秒 記
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