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今日はシモツケソウとカキラン狙い。となると蛭の巣窟を通らねばなりません。中道登って本谷上部へ降りるという手もありますが、途中のシモツケ街道が通れません。 という訳で危険を冒しながらも蛭の巣窟へ。よりによってこんな雨上がりに行く事になるとは! 6:05 a.m. 小屋着。 ちょっと早く着き過ぎましたかねえ。年寄りは目覚めが早くていけません。昼間っから居眠りしている所為ですかねえ? 小屋で靴を履いているとT尾さんが蛭ファイターを貸してくれます。と言う事はやはり蛭の巣窟へ行くって事じゃん。やっぱりな。 倒れかけていたむくげの木もなんとか持ちこたえ花を付けています。芙蓉の仲間ですから品のある綺麗な花です。 仕度を済ませウロウロしている内にIさん達も到着。 6:35 a.m. でっぱつ。 今日は久しぶりにフルメンバーです。 見上げると雲が薄くなり青空も覗いています。 上の駐車場まで行くと車の少ない事! 明日の日曜の方が好天予報なので皆さん明日にずらしたようですね。 山の家で夏椿を愛でます。雨上がりの所為か開花したものも濡れて汚れています。明日にでも咲きそうな大きく膨らんだ蕾もいっぱい。明日の朝は綺麗どころが勢揃い? そしていよいよ蛭の巣窟に突入。腐葉土になりかけの濡れた枯葉に覆われた道を行きます。 直ぐに最後尾のT尾さんが蠢いている蛭を発見。都度塩をかけています。立ち止まってそんな事してたら蛭の餌食じゃないの? そんな事を言いながら歩いていると左膝に黒い物が。ゲゲッ、いつの間に? 慌てて指で弾き飛ばします。すると後ろからT尾さんの声。左膝後ろにも付いているって? こいつは手で摘まんで、指に吸付いているのを岩に擦り付けて取ります。ヒルファイター吹き付けたのになあ。 そしてまた直ぐ、今度は靴に着いているとか。見ると5-6匹が靴に張付き垂直立ちして頭を振っています。そこから上がって来ないのは、その上はヒルファイターが塗られているからでしょうか?いやはやこんなの見るの初めて。それにしても蛭の多い事!弾いたり手で摘まんだりして取ります。この後疎林帯を抜けるまで生きた心地がしません。 しかし考えてみると、通常は靴から尺取虫のように這いずって上へ上がって来るのですが、そうしなかったのはやはり足首辺りに吹付けたヒルファイターが効いていたのでしょう。まるで上がるのを躊躇しているかのようでしたから。 沢に降りたところで改めて蛭チェック。大丈夫そうです。そして顔の汗を拭き首筋も拭いた後ハンカチを見ると、ゲゲッ! 小さな蛭が付いているではありませんか。弾き飛ばしてもう一度念入りに首筋を拭きます。被害は無さそうです。大汗の塩分で吸血を躊躇していたようです。 しかしもう今年は秋まで本谷には来れませんねえ。 Iお父さんがダメ押しにヒルファイターを私の足元にかけてくれます。これでもう大丈夫かな? 気を取り直し登り始めます。なるべく下草や落葉の無い岩の上を歩くようにして。 不動滝手前で皆さん巻道の方へ。私は草叢を嫌いそのまま岩を伝い不動滝へ。 7:25 a.m. 不動滝着。 足元の石に20cmほどのコウガイビルが張り付いています。いくら食いつかれないと解っていても気持ちの良いものではありません。 そんな思いとは裏腹に『皆に見せて気持ち悪がらせてやろう。』なんて悪戯心が。落ちていた木の枝に巻き付けて持って登りますが、途中で逃げられてしまいました。残念。 巻道に戻ると皆さんまだ下にいます。もっけの幸い、危険地帯は足早に抜けるに限ります。沢に降りたところで乾いた岩にもたれかかり皆さんを待ちます。どうも草叢恐怖症になってしまったようです。 合流したところで今度はシンガリ。流石に沢筋は安心して歩けます。乾いた石の上ならもし蛭が居ても見つけられ易いし。 大岩の下には小さなクラックに根を張り健気に咲いているヤマアジサイ。 7:45 a.m. 大岩着。 再度蛭チェック。Iお父さんにダメ押しでかけて貰ったヒルファイターのおかげかその後は蛭との遭遇無し。 そして雑談しながら暫し小休止。時々薄日が射し涼風も流れて来ますがやはり湿度は高く全身汗みどろ。ぐっしょり濡れたハンカチもちっとも乾きません。 傍らにはムラサキシキブ。まだ蕾ですが開花ももうじき。 小滝連続帯を避け巻道から。やはりこんな所は蛭を警戒しながら。 沢筋に出た所、最後の小滝の対岸にピンク色。そうですシモツケソウです。あそこまでは流石に行く気はしませんがこの先に咲いている事が実感出来ます。 右岸バンド手前にはヤマアジサイ。皆さんが攀じている時間にパチパチ。 大黒滝の谷に入り振り返ると日に輝く木々。華やいだ緑は格別の清涼感を醸しています。 そして眼前には大黒滝側壁にギボウシとシモツケソウの競演。 滝を背景にもう一枚。 滝を巻き次は縦樋滝も巻きます。その途中、路傍にオオバノトンボソウ。よくも踏みつけられずにいたものです。 谷に戻り潜り岩横のクラック。乾いた岩にフリクションがよく効きます。 8:45 a.m. 潜り岩の上で小休止。 周りはリョウブとヤマアジサイの花の競演。白っぽいのは皆リョウブの花です。注意深く顔を寄せ、ほんのりと甘い香りにうっとり。それらに混じってシロモジも大きな実を付けています。 この先は延々とシモツケ回廊が続きます。ヤマアジサイ、リョウブもいっぱい。 蕾も可愛いです。薄緑、白、ピンクと三色の蕾。通常は濃いえんじ色なんですが、こんなのも中にはあるんですね。 濃いピンクや淡いピンクや・・・、色とりどり。 谷に沿ってガスが湧き上がって来ます。ひんやりとした風が通り汗で濡れた身体を冷やして行きます。爽やか〜。足元には次から次へとシモツケソウ。 シモツケソウに混じってキンコウカも増えて来ました。この時期の本谷は本当に花盛り。蛭への恐れも忘れてしまいます。 花に見惚れていたらあっという間にドンツキ。株は少なくなったものの今年もおめもじ、カキランです。 撮り難い所に攀じ登り不安定な態勢で・・・、なかなかピントが合いません。何度かトライしてやっと。あれ、下にも咲いてるやん。モウセンゴケの花もついでに。 9:30 a.m. 大黒岩展望台着。 周りはガスだらけ。そのガスの中、鎌の山頂が見え隠れ。粘ってパチリ。本谷もガスが湧き上がって来ます。ガスの中から現れたゴンドラから子供達が手を振ってくれます。 大休止で朝ご飯。風が濡れた身体を冷やしてくれます。天然のエアコン、ちょっと効き過ぎ冷たいです。 Iさん達は午後用事があるそうで鎌はパス。それでは私も。後は望湖台経由で武平からエスケープ。 自然学校前では子供達相手に巨大シャボン玉のイベント。見てるだけでも楽しいです。足元もおぼつかない幼児がキャッキャと言いながらシャボン玉を追っかけている様に思わず相好を崩してしまいます。 山頂一帯もリョウブ、ヤマアジサイ、ノリウツギが満開です。望湖台から見下ろすと山肌が薄緑に染まっています。あれもきっとリョウブでしょう。 記念碑広場から峠道へ。この辺りもリョウブがいっぱい。 武平峠でトイレ休憩。ホトトギスの葉っぱを確認してから降ります。 スカイラインに出てからもなるべく車道歩き。だって藪の中は蛭が恐いです。この時間帯、気温も上がり蛭が手ぐすね引いて待ち構えているに違いありません。 と言っても被害は献血と血が止まり難い事、そして治りかけが痒いって程度ですからマダニよりはマシです。T尾さんの話ではその感染症(SFTS)が三重県では今年既に17件確認されているとか。下手すると死ぬこともあるのでこちらの方がよほど危険です。そうならないように草叢には特に要注意。 12:10 小屋着。 来週は田立だそうです。天然公園までは行かず丸渕から林道、不動岩から降りるとの事なので集合も朝8時。ああだんだん軟弱になって行く。集合時刻の言い出しっぺは私なのですが。 皆様お疲れ様でした。 それでは温泉目指してGo! |
2023年07月16日11時15分00秒 記
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