花花花の花回廊


疎林帯に入ると直ぐにシャクナゲの大木。それがずっと続いています。
尾根筋の日当たりの良い所はもう遅かったようですが北西面に道が沿うようになると今が最盛期。
北西風に晒され平均気温が周りより低いようです。
涼やかな木漏れ日の下の石楠花回廊、それでは講釈はさておき咲き具合をご覧あれ。



20230520
2週空けて本日はもう20日。5月は今日が初日です。
雨か曇り予報が急遽晴れに。ホント皆さん日頃の行いが良いようで。

6:25 a.m. 小屋着。
本日も軽太郎クンで来ており小屋に停めさせて頂きます。アサリのお土産付きとの事でクーラーボックス持参です。
保冷剤を冷凍庫に入れさせて頂き仕度をしていると、なんとアサリご飯のオニギリまで頂いちゃいました。砂抜きからご飯の仕度まで、さすが主夫のT尾さん!
Iさん夫妻もやってきて本日は久々のフルメンバー。

6:45 a.m. でっぱつ。
本日は久しぶりに中道から。凹角上のイチヨウランがお目当てです。体力下り坂の我々中高年(いや老年かな?)、体力次第で鎌まで行くかどうか武平峠で判断です。
真っ青の空の下、彩り豊かな新緑がまるでパッチワーク。艶やかさが目に沁みます。

スカイライン沿いにはもうタニウツギ。今年はどの花も咲くのが早いです。

久々の中道、息が上がります。2週抜けたのも効いています。
足元のオオバノトンボソウ、イチヤクソウなどの新芽を探しながら行きます。ふと見上げるとあちらこちらにヤマツツジ。「えっ、まだ5月じゃん?」
ガンピの花芽も出始めています。「えっ、まだ5月じゃん?」

地面にラッパ型の花が沢山落ちています。ツクバネウツギのようです。見上げるとサラサ、ベニなどのドウダンも咲いています。「えっ、まだ5月じゃん?」
オバレ石の手前のツクバネウツギは? まだ満開です。ちょっと傷みかけているかな?
ベニドウダンが丁度近くに咲いていたのでこれもパチリ。

尾根に出ると御在所が「こんにちは〜。」
山頂辺りが白っぽくなっています。あれはシロヤシオでしょう。

コアブラツツジが目立ち始めると岩棚です。


7:40 a.m. 岩棚着。
見下ろすと水を張った水田や収穫前の麦畑が広がっています。褐色に色付いた麦の色がまさに【麦秋】という季語を思い起こさせます。
遠く春霞の上に恵那山、それに連なる中央アルプス、将棋頭から落ち込んで権兵衛峠、経ヶ岳、少し離れて御嶽山、その隣の奥には乗鞍岳・・・。
雨上がりで大気が澄んでいる為、霞の上はかなりクリアです。

その先の地蔵岩への登りにかかる所では久々にササユリの蕾。この辺りめっきり少なくなってしまいましたがまだこうやって命を繋いでいるんですね。後は鹿に食べられないように祈るだけ。

暗い木の陰から見上げると新緑が眩しいです。サラサドウダンもいっぱい咲いているのですが写真で判りますかねえ。


8:00 a.m. キレット着。
上の岩場で早弁です。T尾さんから頂いたアサリご飯のオニギリ。塩加減と言い出汁の旨味と言いまさに絶品です。

凹角下にはコアジサイ。花芽が大きく膨らんでいます。

凹角を越えて本日のメインイベント、イチヨウラン自生地へ。ウ〜ン、光線が悪くピントもイマイチ。おまけに虫に食われています。チョット残念。
代わりに隣のイワカガミも撮っとこ。


8:30 a.m. 北谷テラス通過。
この辺りからシロヤシオが目立ち始めます。滋賀県側から流れて来るガスが北谷を埋め尽くし対岸の国見尾根、ヤシオ尾根は全く見えませんが、きっと真っ白に染まっている事でしょう。
掘割道から覗いても周りにはシロヤシオの花がいっぱい。そりゃもう行けども行けどもシロヤシオだらけ。それに混じってシャクナゲも。今日は一番良い時だったようです。

掘割ドンツキにはシロヤシオの絨毯。落花も盛んですが、花数が尋常でなくまだまだ満開真っ盛り。

岩稜帯下定位置の笹百合子さん、今年も順調に蕾を付けています。

エルガーフェイス手前にはシロヤシオがいっぱい。

岩稜帯から顔を出し上のテラスを覗くとシロヤシオが真っ白です。ただガスが引っ切り無しに流れて来て撮影は激難。

トラバース道にはタテリンが鮮やか。晴れ間を狙ってシロヤシオをパチパチ。

トラバった先でヨウラクツツジを探しますが株ごと消失。雪で流されたかな?
振り返って岩峰とシロヤシオの競演を。


9:05 a.m. 上のテラス着。
ガスが切れると伊勢平野が輝いています。日が当たるとシロヤシオが輝きます。それに混じってベニドウダンも鈴なりです。

ルンゼ状の道を行きます。暗闇から真っ白のシロヤシオが浮かび上がっています。

ガレの下まで来ると上からT尾さんの声。どうやらガレを直登するように言っています。
登り始めると目の前に。

今までアルビノタテリンをよく見て来ましたが、これほど真っ白のものは初めてです。さてはシロヤシオの白さに嫉妬してこんなに白く咲いたのかな?
しかしよく気が付きましたね。雪も無いこの季節、わざわざこんな所通りませんから。
周りのシロヤシオを眺めながら富士見岩へ。


9:25 a.m. 富士見岩着。

朝陽台への小径はヤシオ回廊。シロヤシオは当然の事ながらベニ、サラサもいっぱい。下から見えていた朝陽台辺りの白はやはりこのシロヤシオでした。


9:40 a.m. 朝陽台のベンチで大休止。
周りのシロヤシオをおかずにコンビニオニギリ。アサリご飯には到底及びませんが、これはこれで旨いです。やはり汗をかいた後、旨い空気を吸い綺麗な景色をおかずにすればエサの味も格段に上がります。
その後はトイレ休憩の為に自然学校へ。
そこで出会ったIお父さんの知り合いから御嶽社からの郡界尾根のシャクナゲが見頃との情報。じゃあ降りは郡界尾根から一服峠経由で降りる事にしましょう。その前に望湖台のシャクナゲを見てから。
三角点への階段、見上げるとすっかり晴れ上がった青空を背景にシロヤシオやサラサドウダンが綺麗です。露を纏ったドウダンの瑞々しい事!

三角点からシャクナゲ自生地へ。うわっ、満開。今まで気付きませんでしたがかなり下までシャクナゲの木が続いておりそれらが今まさに満開です。

望湖台に立つと西側はやはりガスの海。目を凝らして朴の花を探しますがやはり未だのようです。
記念碑広場から御嶽社へ。御嶽社北面もシロヤシオだらけ。ここってアカヤシオがいっぱいだった筈なのにねえ。

御嶽社までの参拝道はシロヤシオ並木。こんなにあったっけ?

参拝の後は裏に回り郡界尾根へ。えっ、凄くはっきりした踏み跡! 昔ここを辿った時は踏み跡などすぐ消えてしまい、武平峠西側の尾根に出てしまった事があります。急な杉の植林帯を緊張しながら降りたのでした。それが今日見る限りペナントもしっかり付いているし間違えようありません。世の中変わった!
疎林帯に入ると直ぐにシャクナゲの大木。それがずっと続いています。尾根筋の日当たりの良い所はもう遅かったようですが北西面に道が沿うようになると今が最盛期。北西風に晒され平均気温が周りより低いようです。涼やかな木漏れ日の下の石楠花回廊、それでは講釈はさておき咲き具合をご覧あれ。

シャクナゲが切れかけた頃道は左の谷に大きく曲がります。そのまま降ると武平峠から沢谷への道と交差。直進すれば一服峠です。

11:00 a.m. 一服峠着。
辺りにはヤマツツジ。足元にはギンリョウソウ。

小休止の後スカイラインまで激下り。相変わらず急な道です。って前々回ヤマシャク詣での後もここから帰っているのですが。
スカイラインの武平峠までの登り返し、ほんの少しなのですが道路の照り返しが堪えます。まだ涼しいこの季節でもまるでサウナ。「クソ暑〜。」
トンネルに入ってほっと一息。日陰と通り抜ける涼風で生き返ります。
県境の長いトンネルを抜けると雪国であった・・・いやシロヤシオの世界であった。遠くに近くに本当に今年はシロヤシオの大当たり。20年通っていて今年ほど凄いのは初めてだそうです。私もそう思いますが、若い頃の記憶が無いのはあまり興味が無かったからでしょうか。
日陰を求めて登山道に入ったりスカイラインに出たり。三滝川に沿った道は今ヤマツツジの最盛期。


12:30 小屋着。
今日は本当に花花花の花回廊巡りでした。
帰りにアサリのお土産付き。皆様有難うございました。
久しぶりに希望荘で温泉。帰り路23号線は渋滞。低燃費の軽太郎クン大正解でした。


2023年05月21日11時20分00秒 記



大きなサイズの写真はtanuo's fotolifeでご覧下さい。

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