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6:20 a.m. 中道駐車場着。 先週同様車内で仕度。だって外は風花が舞ってるんですもん。 東の空が紅く染まり始め、だんだんと周りも明るくなってきます。その間エンジンかけっぱなし、暖房も入れっぱなし。あ〜極楽極楽。 そうこうしている内にIさん達も到着。 6:50 a.m. でっぱつ。 御在所に纏わりついているガスがピンクに染まっています。 風花も一時的なものだったようで空も青いです。やっぱり我々は晴れ男晴れ女。 今日も本谷。昨日土曜日のトレースが顕著に残っておりラッセルする事は無さそうです。 沢に出た所で脱皮。「あ〜、暑かった。」 身支度を整えたところで出発。いつもと同じような時刻ですが以前よりかなり明るいです。日の出が早くなっているのが実感できます。そう、節分も過ぎたのですから。 そこそこの積雪ですがトレースがしっかり付いており軽快に進んで行きます。雪のおかげで大きな段差が無くなり歩幅に合わせたようにステップが出来ています。まるで階段。だからこの季節の山は大好き。「あ〜、楽ちん。」 昨日の好天の所為か滝の氷が殆ど落ちてしまっています。ちょっとお寂しまる。 7:50 a.m. 不動滝着。 ツララ無しの真っ黒け〜。 巻道を行きます。トレースが交錯しかなり高巻いたりしています。皆さんアイゼンで歩いたのかステップが外傾し滑り易いです。スキーじゃないけどハの字ハの字で慎重に。 谷に戻りふり向くと菰野の街が綺麗です。 そして正面には大岩。 前回来た時よりずっと氷柱が小さくなっています。もう春ですねえ。 大岩への登りも岩に雪が貼り付きそこにステップが出来ているので階段歩き。 日陰になっている大岩の上はパスしその奥の日向で小休止。早々と燃料補給しているIお父さんに倣い、私もコンビニオニギリを。 麗らかな早春の日射しを浴びて日溜まりで寛ぎます。風も無くポカポカ陽気でつい眠気が・・・。 出かけ始めたところで後続が。仕度に手間取っていると、ザックに付けた年代物のツルハシを目敏く見つけられ「どこ製ですか?」 ウッドシャフトは目立ちますが使い慣れた道具は手放せません。いや新調する予算が無いってのが実際のところです。 世間話をしながら後続と一緒に巻道を行きます。 そして大黒谷入口の右岸バンドへ。 Iさん夫妻はスタンスに張り付いた氷にアイゼンのツァッケを効かせ難なく乗り越えて行きます。 私は無精してまだ着けていません。仕方が無いので年代物のツルハシを出して、スタンスに貼り着いた氷を割ってステップを切りながら登ります。ツルハシのブレードの使い方は私にはまだ健在です。ダブルアックスが普通になった今の人達には無用でしょうが。 見上げると白く氷結した大黒滝。ほんと久しぶりです。 真下まで行ってもう1ショット。青空が入ると白さが映えます。 大黒滝の上、縦樋滝の前でIお父さんが「こっちへ行ってみようか?」 見上げると良い按配に雪や氷が着いています。今日は良いコンデションです。つまらなくて最後に恐い巻道より縦樋滝の直登の方がよほど楽しそうです。 登り始めると後続2人組みが声をかけて来ます。こちらの方が面白い旨伝えると彼らもこちらに。 暫く登ると氷が融けスラブの上を水が流れています。一応試みてみますが支点がなく直ぐに諦めます。Iお父さんは右岸側を巻きその上へ。私も最後に続きます。後続2人組みはカムなどの道具を出し始め直登を試みるようです。「お気をつけて〜。」 我々はそのまま滝を乗越し潜り岩へ。 左岸クラックも積雪のおかげで出だしの1ステップが攀じるというより跨ぐという感じ。こりゃあ楽ちん。後はブレードでステップを切りながら。 潜り岩の上でまた小休止。この時期風が無く日向の多い本谷は格好の日溜りHikeが楽しめます。もう山というよりピクニック気分。 リッツ黒胡椒味の塩味と痺れるほどの胡椒の刺激が堪りません。あ〜、幸せ〜。 あまり長居すると眠り込んでしまいそうなのでそろそろ出発。 岩が出ていると息が切れそうな所も今は雪の下。ちょっと傾斜が急なだけで気付かぬ内に通り過ぎています。 ふり向くと鉄塔の後ろに広がる伊勢平野と伊勢湾。正面にはドンツキまで続く白い谷。その側壁の上には黒々とした屏風岩が聳えています。 そして目の前にはもうウメバチ地帯の岩屋。夏場のクラックもベットリ貼り付いた大きな蒼氷で覆われています。 モウセンゴケ地帯が近付くと徐々に傾斜が増し雪壁と言うに相応しくなってきます。 右岸側は日陰で冷たく、左岸側は光に満ち溢れその眩しさが目に沁みます。青空のなんと色濃い事よ。紺色と言うべきか。 次々と訪れる氷と雪の造形に感嘆の声を上げながら行きます。下手な美術館に行くより余程目の保養になります。 ドンツキが近付くにつれて傾斜もどんどんきつくなって行きます。 あっ、今日は富士山も見えてますね。 ドンツキからそのまま大黒岩へ。 9:45 a.m. 大黒岩着。 展望台へ回り込むと大パノラマ。御嶽、中央アルプス、八ヶ岳、恵那山、南アルプス。 先程まではっきりと見えていた富士山はちょっと朧げ。 景色を漫喫した後は山頂公園へ。トレースがロープウェイ駅舎へ続いているので久しぶりにそちらへ。 駅舎から山頂広場へ疎林帯の降りを駆け下ります。ここは以前駅舎から階段があった所ですがその痕跡も今は雪の下。 降り切った所には融け残った霧氷林。 10:10 a.m. 山頂自然学校前で大休止。 山頂は凄い人出です。ロープウェイも大繁盛。 日射しが強く暑いくらいです。日焼けで頬が突っ張って来ます。本当に今日は春山の様相です。 大休止の後は望湖台へ向かいます。今日は琵琶湖が望めるかも。 三角点への階段はパスし雪原の中を直接望湖台に向かいます。その途中で本谷で会った二人組とまた遭遇。お互い声をかけ合います。彼らは中道を降るそうです。我々はここまで来たらまた峠道になるでしょう。踏み跡の無い雪原に穴ぽこを開けるのが趣味ですから。 10:50 a.m. 望湖台着。 残念ながら大きな雲が雨乞岳からイブネ、銚子が口にかけて山頂付近にかかっています。当然琵琶湖の展望も無し。 「まあこんな事もあるさ。」と記念碑広場へどこでも歩き。ボコボコと穴を開けながら進みます。ときどき股まで踏み抜き大はしゃぎ。 チロリン村へのショートカットも雪原歩き。踏み抜かないようルートを定め・・・、あっ、ズゴッ。大嵌り! チロリン村からは峠道。踏み跡を選びながら降って行きます。 あっ、雨乞岳の雲が取れかけています。 ガレ場が近付くといよいよはっきりと姿を現してきました。「雨乞岳、真っ白やん。」 11:35 a.m. 武平峠着。Iさん達はここでアイゼンを外します。 さてこれからが最後のお楽しみ。鎌の方へ少し登った所から三滝川側へ一気に尻滑り。 お楽しみの後はトレースを辿りスカイラインへ。ベットリ粘り付く腐れ雪を踏みながら進みます。雪の照り返しが強くまるでスキー場に居るみたい。両面グリルでさぞかしこんがりと焼けるでしょう。「あ〜、熱い暑い。」 大カーブを回ると東多古地の滝。この陽気でかなり氷が落ちてしまったようです。 次のカーブで表道に合流、スカイラインを潜り修行場跡で二礼二拝一礼。 後は三滝川沿いに降ります。三ツ口ダムには大量の足跡。 12:30 駐車場着。 本当に今日はポカポカ陽気の良い一日でした。 片付けを済ませ温泉へ。かもしか大橋へ回ると途中でまたもや渋滞中。最後尾の車の右へ頭を振り切り返して来た道を戻ります。そう言えば山頂は凄い人出でしたからまだまだロープウェイは混んでいるのでしょう。下から大回りして希望荘へ。こんな事なら観光協会事務所で温泉券買ってグリーンホテルにでも行けば良かった。 |
2023年02月06日10時10分00秒 記
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