秋晴れHike


山頂部の笹原も丈は踝ほど。
昔は秋口の早朝などは笹の露で全身濡れネズミになる為に敬遠したものですが、
今はそんな事全くあり得ません。
見方によっては本当に良い時代になったものです。



20211023

グループLINEでナメコ獲り情報。場所は奥ノ沢。紅葉にはまだ早いですが出かける事に。
私ゃ食い気より体力作り。降りで皆様とお会いできる事を楽しみに、入道-イワクラと回って奥ノ沢へ降ります。
もしかしたら林道合流点辺りの河原でナメコ汁のお相伴に与れるかも? まあそれは無いとしても、昔はよくやりました。現地で採れたての収穫物を天ぷらにしたりしてました。まあ流行りのデイキャンプみたいなもんです。大人数だから出来る楽しみですね。


6:20 a.m. 宮妻峡駐車場着。
キャンプ場まで降りて行き朝のお勤め。冷えるとは聞いていましたがやっぱり寒いです。
車に戻り連絡しようとすると画面にアンテナが立っていません。丁度山間の谷間になっている所為か完全な【Radio Quiet Zone】。
ゴソゴソやっているとIさんの車がやってきました。なんでも集合場所は林道ゲート手前駐車地だとか。カズラ谷道の入口ですね。うちの車はあそこまで行くのに腹を擦りそうなのでパス。奥ノ沢で逢いましょう♪(有楽町で逢いましょうのメロディーで。)余談ですが涸沢ヒュッテの宣伝も昔はこう言ってました。「山の仲間の合言葉 涸沢ヒュッテで逢いましょう。」・・・「あなたと私の合言葉 有楽町で逢いましょう。」のパロディーですね。
話がくどいですね。齢70を過ぎると皆こんなものです。
仕度にかかると今度はT尾さん。Iさん達がもう駐車地に行っている旨伝え、私は入道へ行くと伝えます。「奥ノ沢で逢いましょう♪」

6:45 a.m. でっぱつ。
久しぶりの入道新道。いきなりの急登に息が上がります。谷間で風が強くないのがせめてもの救い。稜線は寒いだろうなあ。
暫く登りやっと北東稜線に出ると傾斜が緩みほっとします。
東からの朝陽が当たり急に明るくなりました。丁度木々が葉っぱを落とした為尚更です。

稜線沿いにどんどん高度を上げて行きます。振り返れば雲母峰がすぐ後ろに。

この辺り結構ジネグが進んでいましたが植生まで変わって来ています。ヨメナか何か白い野菊様の花が目立ちます。赤い実か花かを付けた10cmに満たない丈の雑草が生えています。思わぬ所にトリカブトの花が群生しています。暫く来ない内に山はどんどん変わって行きますね。

7:30 a.m. ワラビ地帯着。
蕨なのかシダなのか解りませんが昔からシダが生い茂っていた所ですが、それがかなり少なくなっています。稜線に沿うように付いていた道が、丁度ここから右の稜線上へ屈曲する所で、ここからは背の低いアシビのトンネルを潜るようにして、深く抉れた粘土質の斜面を登る事になります。
目立つ場所なので行程の目安としていましたが、そこに案内看板が設置されていました。この道も辿る人が増えたって事でしょう。

稜線に出て木々が疎らになり始めた所にトリカブトの群生地。本当に多いですね。

尾根が痩せてくると視界も開けてきます。

樹林帯を抜けると痩せ尾根も終わり広い笹原の斜面になります。昔は身の丈ほどあった笹が今は踝か足首ほどしかありません。ジネグが進み笹が衰退すると他の植物が侵食してきます。そうあのヨメナのような白い野菊が笹の中にいっぱい咲いています。
笹原の海に浮かぶ浮島のようだったアシビの群落が今は大陸のように広がっています。

笹の丈が低いおかげかリンドウの花も見つけ易くなりました。

山頂部の笹原も丈は踝ほど。昔は秋口の早朝などは笹の露で全身濡れネズミになる為に敬遠したものですが、今はそんな事全くあり得ません。
見方によっては本当に良い時代になったものです。

ずっと下から時々見えていた足元の赤いもの、笹原の傾斜が急でわざわざしゃがまなくても見えるので近付いて見ると、なんとイヌタデ。こんなものが入道山頂にまで侵食しているのですね。

奥宮への分岐から鳥居へ向かいます。

鳥居の下にはススキの原。前からこんなに有ったっけ?


8:20 a.m. 大鳥居着。
鳥居から奥宮方面に向かって、二礼二拝一礼。
そして鳥居をくぐり奥宮へ向かいます。その途中も植生の変化に驚かされながら行きます。アシビがどんどん広がり、広かった笹原がどんどん狭くなっています。

8:30 a.m. 奥宮着。
その手前に高さ1m越えの大マムシグサ。こんなに大きくなる事もあるんですね。

祠に二礼二拝一礼。その横で日向ぼっこしながらオニギリで朝ご飯。日射しは暖かく風も遮られているので極楽極楽。瞼がだんだん重くなってきます。
居眠りは我慢してでっぱつ。
イワクラ尾根を行きます。こちらはそんなに変わった所は無く、相変わらず恐い所ばっかりです。
特徴的な所が多いので行程の進捗が解り易いです。


9:20 a.m. イワクラ着。

今日はちょっと寒いです。従って仏様の膝の上で休憩するのは止めておきます。
ところでイワクラの裏の木、あんなに大きかったっけ? 岩の迫力が萎えてしまっているような・・・。

9:30 a.m. 奥ノ沢分岐着。
ん? 看板は奥ノ谷になっています。別の看板では奥ノ沢となっているのもあります。まっ、どっちでもいいか。
さあ、後は降るだけ。

紅葉は全然です。元々ここの紅葉は遅いです。やはり一ヶ月早かったですね。ミズナラの木を注意しながら行きますが見える範囲ではあまりナメコは生えていません。皆さん今日はボウズ?
降るにつれて沢がかなり荒れているのが解ります。まあ自然は生き物ですから仕方ありませんな。
岩に敷かれた苔の絨毯、この向こうにはムラサキシキブの木が何本もあった筈ですが、一本もありません。水で流されたんでしょうか?

真新しいピンクリボンを追いながら降ります。通り難い所に行き当たらずに済みますから。


10:05 a.m. 林道合流点着。

こちらの看板には奥ノ沢入口となっています。まあどっちでもええやん。
結局皆さんとは合流できませんでした。尾根から少し降った辺りで人の声が聞こえていたので、もしかしたらそれだったのかもしれません。だとしたら収穫を求めてとんでもない傾斜地や枝沢に入り込んでいたのかもしれません。まああの付き具合ではねえ。
もしかしたらもう断念して車に戻っているかもしれません。それでは私も戻りましょう。
林道途中で唯一の紅葉しかけを発見。

道端にはまだアキノキリンソウ。トリカブトも多いです。

ゲート下の駐車場はほぼいっぱい。その中にT尾さん、Iさんの車がありますが、まだ帰って来てはいないようです。

10:45 a.m. 駐車場着。

こちらの駐車場もほぼ満車。いかに行楽シーズンとは言え、やはり昔よりお客さんが増えました。それともコロナによる自粛生活の反動か?
あちこち車も多いし今日は湯の山に寄るのはパス。汗臭さを我慢しながらお家に直行です。水道水温泉田圃の湯に浸かる事にします。
出発前にグループLINEで先に帰る旨伝えておきます。便利な世の中になりましたが電波の届かない所もあり、もう一歩ってところですね。


2021年10月23日22時50分00秒 記



大きなサイズの写真はtanuo's fotolifeでご覧下さい。

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