奥の沢 小春日和


降り始めは北面という事もあり紅葉は殆ど終わり。
でも少し降った辺りから眼を射られる様な鮮やかさ。
やはりこの時期の奥の沢は別天地です。


20201114

本日は趣向を変えて宮妻へ。稜線一周するほどの体力も無し、入道からイワクラ経由で奥の沢。超軟弱コースです。
7時に駐車場で待ち合わせの筈が、いつも通りに起きいつも通りに出たら6時過ぎに着いてしまいました。
トイレを済ませてから仮眠でも。なんて思っていたらトイレ待ち、車に戻り仕度だけ済ませようかと思っていたらT尾さんも6時半には到着。しまった!寝れんやった。
キャンプ場炊事場はまだ暗い内から大賑い。こんなに寒くなってもキャンプやる人いるんですね。
私の到着時点で既にかなりの車が停まっていました。道中、私の車の前にも2台。こんな暗い内から来るなんて、御在所の混雑を避けてきた人たちでしょうか。マイナーな宮妻峡もメジャーの仲間入りですかな?

6:40 a.m. でっぱつ。
この頃にはさすがに明るくなっています。一帯の木々も紅葉が始まっています。
入道新道へ渡渉した辺りに高校生らしき大所帯。道を譲ってくれたのは良いのですが、すぐ後ろにくっついて追い立てられます。10年若ければ意地でも距離を開けるのですが、さすがに古稀のtanuoさん、おまけに運動不足のtanuoさん、頑張ってはみたもののとうとう尾根に出る直前でギブアップ。道を譲ります。
尾根上の緩斜帯で着込んでいた上着を脱ぎます。「ふ〜、暑かった。」
尾根に出ると傾斜も落ちマイペースで登って行きます。
ジネグで笹の丈が低くなっているのはこの辺り全ての事なのですが、立ち木も疎らになり以前より明るく感じます。特に東面側が顕著で真横からモロに朝日を受けながら行きます。まるで景色が違い入道ではないみたい。
少し登っただけで雲母峰が真横に見えます。以前は立ち木が邪魔をして見えなかったのになあ。

樹林限界が近付くと右側に主稜線の山々。水沢、鎌、御在所・・・。雲一つない真っ青の空の下、山々の中腹の紅葉、黄葉が鮮やかです。今日はこれを見に来たんです。

いよいよ樹林が切れ大波小波の笹原に出ると、

アシビの浮島を掻き分け掻き分け行くとやがて斜面も緩やかに。右にトラバり林道終点からの道と合流。

ホント無茶苦茶いい天気。ここからはもうひと登りで北の頭。そこから緩やかな起伏を越えて行くと入道山頂の鳥居。

8:00 a.m. 鳥居着。

おおこれが建替えられた鳥居ですか。建替えられたとはどこかで聞いたと思いますが目にするのは初めてです。裏には平成29年5月と書かれています。3年前なら現物を見るのも初めて。もう何年も来てないですから。(帰宅後調べたら4年前のこの時期に小岐須から来てました。やはり建替えられた鳥居を目にするのは初めてです。)

さすが遮るものの無い山頂はモロに北風を受け寒いです。上着を羽織り奥宮へ。

8:10 a.m. 奥宮着。
二礼二拝一礼の後、奥宮前で日向ぼっこしながら朝ご飯。ここは風も無くポッカポカです。
さてそろそろ寒風吹きすさぶ地獄のイワクラ尾根へ。
いや本当に地獄でした。風化が進み尾根道は痩せ細り、一歩踏み外せば奈落の底。ここからの主稜線中腹の紅葉が綺麗なのですが、木が邪魔をしてスッキリ見えません。昔は綺麗に見えたのになあ。
しかし高度を下げるにつれ小岐須側の紅葉が望めるようになります。おまけに自分の歩いている一帯が紅葉真っ盛りに。こりゃええわ。ムッチャンコ綺麗やん。

気が付けば小ピークへの急登や二重山稜地帯を過ぎ重ね岩まで来ていました。イワクラはもう目と鼻の先。


9:20 a.m. イワクラ着。

仏様のお膝元まで行ってコーヒータイム。
ここから見る景色がまた圧巻。陰の中に浮かび上がる木々がまたファンタスティック。

暖かいコーヒーの芳醇な香りと味を満喫しながら秋を彩る色鮮やかな刺繍に眼を癒され大満足。でもここは少し寒いです。お日様が仏様の陰になっています。そろそろ退散! 後は奥の沢が我々を呼んでいる。


10:05 a.m. 奥の沢分岐。下降開始。
降り始めは北面という事もあり紅葉は殆ど終わり。でも少し降った辺りから眼を射られる様な鮮やかさ。やはりこの時期の奥の沢は別天地です。
先ずは仄暗い陰の奥に眩い光輪が現われ・・・。

それが周りに広がり始め・・・。

そして一帯が一気に輝き始めます。

降るにつれ光の中を泳ぐ私・・・。

落葉に埋もれたヒドゥンクレバスに足を取られながら転がる様に落ちて行きます。あっ、こここんなに恐い所もあったんや〜。

ここでちょっとコーヒー無しのコーヒーブレイク。T尾さんの収穫物。綺麗な立派な〇〇〇です。晩のお采にとプレゼントされちゃいました。よし今夜はなめこ汁か〜。

河原が拡がって来るとぼちぼち林道。奥の沢もおしまいです。

林道横には大きな新芽と花芽。この感じだとミツマタ?

蕾を撮っていたらブーン。音のする方を見ると大きなスズメバチ。体調4p近くありそう。赤黒のカッターシャツに纏わりついてきます。こんなもんに刺されちゃたまらん。そ〜っと移動します。ん?羽音がしなくなった。ザックにでも止まったかな? またブ〜ン。ゆっくりゆっくり場所を移動。ふ〜やっと離れたか。
最後の最後にとんだハプニング。本日最大の核心部は奥の沢終了点でした。

後はのんびり林道ハイク。小春日和の散歩道、蝶々が2頭ひらひらと舞いながら愛の歌を歌っています。こんな時期に交尾してどこに卵を産み付けるんだろ?もう軟らかな葉っぱなんてどこにも無いじゃん。歩く先々で蝶のペアが舞っています。老いらくの蝶の恋?

最後に林道の紅葉も。


11:20 a.m. 駐車場着。
本当に今日は人出が多かったようです。御覧の通り駐車場は満車。

水沢もみじ祭りはコロナで中止のようですが屋台が出ています。そしてそぞろ歩きのお客さんも結構居ます。
湯の山へ回ると車が多いです。ロープウェイも大盛況でしょう。こちらはちょっとマイナーな希望荘へ。通りから少し入っている所為か割と空いておりゆったり入湯できます。


2020年11月14日19時30分00秒 記



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