イワタバコの開花に合わせ、そーめんパーティのお誘い。
当然二つ返事でOKの連絡。稟議も問題なく承認されました。
6:30 a.m. 集合との事なので遅刻しないように目覚ましをセット。もうお盆休みに入っているし皆さん本番へお出かけの筈なので駐車場は大丈夫でしょう。
6:25 a.m. 中道駐車場着。
駐車率は3割ほど。ふむふむ、余裕で駐車できます。
準備もしないで早速お喋り。Iさん夫妻はお盆に源次郎尾根へ行かれるそうです。それに合わせお母さんは大事をとって今日はお休み。主婦はいろいろ雑用に追われ大変なのだそうです。解りますよ〜。tanuoさんも主夫のはしくれですから。
そこにSちゃんのご到着。こんなジジイ共につき合わさせて申し訳ございません。今日は水辺の女王様(イワタバコの花)にS子姫を引き合わせるようです。
6:35 a.m. でっぱつ。
軟弱tanuoさんは長石谷往復を目論んでいたのですが、世の中はそんなに甘くはないようです。本谷から御在所、武平経由で鎌へ、その降り長石谷でそーめんパーティと水辺の女王さまに謁見という事です。「ついて行けるかな?」
中道と別れ橋を渡ります。山の家手前のミヤマウズラ、今日はもう開花直前まで蕾が膨らんでいます。でもこの一本だけ。あんなにあった株、どこに行っちゃったんでしょ。
沙羅の花も終わり、谷に出るまで風のない樹林帯を進みます。いきなり玉のような汗が噴出します。「暑〜。」
谷に出ても風がありません。まあ谷間なんてこんなもんです。シャツもパンツもベッタベタ。
7:00 a.m. 不動滝着。
3週間前とは異なり水が少ないです。この方が見慣れていますが。
岩の上で小休止。テルモスの氷入りポカリが旨いです。グビグビ。
小休止の後は巻き道から大岩へ。そして大岩でも休憩。日陰は涼しいです。ここまで来れば風も爽やかです。
大岩からの登り、小滝連続体までずっと日が当たり焼けるような熱さ。死にそうです。小滝まで来ると日陰でもあり涼しいです。流れのある小滝を行きます。う〜ん、涼しいですねえ。
沢の中にはチラホラとオトギリソウ。
大黒滝の谷に入ります。バンド下のクラックに打ち付けてあったハーケンが抜かれていました。冬場はこれがあるととても楽チンでしたがもう次の冬からは楽ができません。まっ、良いか。
谷沿いに行くと正面に大黒滝。
大黒滝、樋状滝を巻き三角岩跡へ降ります。潜り岩横のクラックからその上へ抜けます。ここで休もうと思っていたのにカンカン照り。もう少し上まで行って休みましょう。ところがこの延長が長いです。全身の汗を搾り出すようにしてウメバチ地帯へ。
ここでやっと小休止。ふ〜、やっと一息。
その上にはシモツケが咲いています。モウセン地帯には小さな蕾がいっぱい。
ドンツキからは大黒尾根に這い上がり尾根上を降り大黒岩へ。
8:45 a.m. 大黒岩展望台着。
T尾さんのザックから細長い箱が出てきます。もしやロールケーキ? いえいえリンゴのパウンドケーキ。それも上高地1万尺ホテル御謹製。槍のお土産ですね。
T尾さん、毎度毎度ご馳走様。先々週の田立ではロールケーキを頂き、今日はパウンドケーキ。ご好意に甘え頂きます。
当初6名の予定だったそうで、メンバー減少でひとりの当たり分が大きくなっちゃいました。寂しいような、嬉しいような。でも1/4は半端な大きさではありません。メタボ治療のつもりがメタボ促進になってしまいそう。
ブランデーの香りが鼻腔を刺激します。アールグレイと一緒に頂きたいですね。そんな事を思いながら食べていると、S子ちゃん曰く「ウヰスキーが飲みたい。」う〜、負けた。
ケーキパーティの後は山頂広場へ。ここでも小休止。本谷上部ではガスが舞上がっていましたが、こちらはすっかり青空が広がっています。陽射しは強いですが吹く風はもう秋の気配です。
9:25 a.m. 望湖台着。
「もう長いこと雨乞に行ってないね。」なんて話をしながら武平へ向かいます。
10:00 a.m. 武平峠着。
田立では既に咲いていたホトトギス、こちらではまだまだのようです。花芽すら出ているのかどうか分からないくらい。
そんな事を話しながら、息を整えてから鎌へ。3週前もこの後ヘロヘロになりなんとか山頂に辿り着いた覚えがあります。この年では一度落ちた体力を戻すにはそれ相応のトレーニングが必要なのですが、全くやっていません。退職後通勤で歩く事もなくなり、7時まで惰眠を貪っているようじゃあ体力が付く訳がございません。
スローペースでエッチラオッチラ。とうとう皆さんと遅れに遅れひとりとぼとぼと。
この暑さ、なんとかなりませんかね〜。カンカン照りに吹く風無し。完全にオーバーヒートです。
後もう少しがなかなか辿り着けません。
ヒーヒー言いながら歩みを止め息を整えていると目の前にアカトンボ。もうかなり赤みが濃くなっています。そっと手を近付けサッと羽を抓みます。一瞬バタつかせたアカトンボ、すぐおとなしくなります。苦しいくせにこんな事やってる場合とちゃいまんがな。
山頂ではS子ちゃんが岩に抱きつきお決まりのポーズ。じゃあそれに花を添えるようにトンボ君とツーショットで。
11:10 a.m. 鎌ヶ岳山頂着。
この前はいつだったっけ?そうそう○サクラの季節でした。いや、3週前に来てましたがな。疲労で思考が錯綜しているみたい。
山頂にも風はありません。南側の突端に立つと辛うじてそよそよ程度。水分補給してすぐ長石谷へ降ります。早く素麺素麺。(イワタバコはすっかり忘れています。)
岳峠への降り、本当に久しぶりで凄く新鮮な気分です。
谷に入り流れが出てくる辺りから様子がかなり変わっています。暫く来ない内に結構荒れています。毎週来ていないとデータ欠測で補間が難しいです。…なんのこっちゃ。
流れの両岸の崖に目を遣りながら行きます。葉っぱは有れども花が見当たりません。暫く降ると…、有るわ有るわウジャウジャと。
今年も大豊作でした。水辺に咲く優雅な姿、まさに女王様の名に相応しいです。
そして目の保養の後は食い気です。適当な場所を求めて少し降ります。
水辺で平らな広い場所は…、かなり荒れてしまい良い場所が有りません。まあこの辺で手を打ちますか。
さあさあ素麺パーティの始まり始まり。
・・・
食べるのに一所懸命で写真撮り忘れました。
冷凍保存のコシアブラを薬味に揖保の糸。冷たい沢水でよく冷やしズルズルッ。火照った身体がクールダウン。「あ〜、しあわせ!」
摘んだばかりのイワタバコの葉っぱも一緒に茹でて素麺と一緒に頂きます。アクが無く美味しく頂けます。これって煎じると漢方薬なんだよな。
デザートはS子ちゃんから水羊羹。う〜ん、ビールが飲みたくなるぜ。
お腹を満たした後は温泉目指して降ります。木漏れ日の沢筋を行きます。
調子よく飛ばして降りて行きます。枯葉がヌタ場と化した所で小さなミミズがのた打ち回っています。一瞬忘れていた事を思い出します。
今日は蛭対策としてエアーサロンパスを持って来ていたのでした。それを吹き付けもせず沢筋を歩いていましたが、気になって蛭チェック。
左足のズボンを捲くり靴下を下げると食われた跡が。既に血が固まっています。チョット食い付き直ぐ止めたようです。蛭って塩分が苦手なようです。汗で皮膚に塩分が多いと吸うのを止めてしまいます。それで唾液に含まれる血液凝固阻害成分をあまり出せず固まってしまったのでしょう。しっかり吸われた跡は血が止まらないのが普通ですから。
右足は? どうやら無事のようです。
それ以降は細心の注意を払いながら降りて行きます。
13:45 車に帰着。
皆さん有難うございました。
靴を脱ぎ靴下も脱いで草履に履き替えます。そしてその時、右足から大きなナメクジが慌てて逃げ出します。
裸足になった右足に被害はありません。足がしょっぱくて食い付けなかったようです。ナメクジとは思えない速さでシャクトリムシのように逃げて行きますが逃げられないようにして皆を呼びます。T尾さんが早速ライターで火炙りの刑に処します。
公開処刑なんて非民主的な事はしたくないのですが、これも世の為人の為。
蛭騒ぎの後は本当に解散です。また宜しくお願いします。
そして温泉温泉。
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