新雪Hike


真上には青空をバックに霧氷のひさしが輝いています。
ポカポカ日溜まり光のレストラン。
雪を踏み固め地均し。
そしていよいよおでんタイム。
ク〜、暖まる〜。旨め〜。
我が世の春を謳歌します。


20141227

雑務に追われ気が付けば年の瀬。正月休みももう目前です。
休み中に一日くらいはメタボ治療に充てたいなあ。なんて思っているところにお誘いメール。二つ返事でOKの返信。
雪のたよりも聞いているので冬道具も出さなくっちゃ。と思いながらも結局その準備は当日出かける直前。全くtanuoさんのグータラは死ぬまで直ることはなさそうです。
いつもより若干早く起きたものの結局でっぱつはいつもより10数分遅れ。久しぶりだと仕度もぎこちないです。
と言うのも今日はA5でお出かけなのです。だって我家の4駆、これしか無いんですもん。
焦る気持ちとは裏腹に23号線は流れが悪いです。十一屋交差点を過ぎた辺りで止まってしまいました。左斜線の車が右に割り込んで来ます。それもその筈、庄内新川橋の真ん中でトラックが一台立ち往生。全くもって困ったもんです。
その後は流れるかと思いきや、相変わらず流れが悪いです。遅い車が右側を塞いでいます。わざとやってるんじゃないかと疑いたくなるような非常識さ。こりゃ朝のお勤めの時間は取れそうにありません。偶には【腹膨るる思い山行】もいいかな? 我慢できなきゃまた青天で。

四日市で23号線から湯ノ山街道に折れると正面には御在所の姿。明け始めの蒼暗い空の下、蒼白い山肌が臨めます。「おおっ、白いやんけ。ウッシッシ。」
四日市市内を抜けると鈴鹿の山並みが見渡せます。全て蒼白く染まっています。
こうなると山がいつ赤く染まるか気がかりです。ついついアクセルに力が入ってしまいます。出来れば駐車場でモルゲンロートを拝みたい。
温泉街が近付いてくる頃にはかなり明るくなってきました。赤く染まり始めるのはもう間近。
そこで前の車に追いついてしまいました。イライラしていたら道を空けてくれます。えっ、もしかして煽っちゃったかな?
見え隠れする御在所が薄っすらとピンクに染まり始めています。急げや急げ。

7:15 a.m. 駐車場着。
車を停め大急ぎでカメラを出します。そしてピンクの御在所をパチリ。なんとか間に合いました。久々に白いキャンバスのモルゲンロート、今年最後の御在所の神様からのプレゼントです。

それからT尾さん、Iお母さんにご挨拶。長のご無沙汰です。

7:30 a.m. でっぱつ。
もうこの頃にはすっかりピンクは消え真っ白薄化粧の御在所です。色の白いは七難隠す。色白御在所、べっぴんさんですなあ。

近況報告、世間話に華が咲きます。ペチャクチャペチャクチャくっちゃべりながら行きます。嗚呼お喋り山行は愉しき哉。

久しぶりの雪に皆さんハイテンションです。おまけに風も穏やかで陽射しも暖かくまるで春山。上空の雲はかなりの速度で流されているのですが。

8:45 a.m. キレット着。

ふ〜、やっぱ雪は良いですなあ。雪の無い山なんてクリープを入れないコーヒーみたいなものです。(こんな言い回し、年がバレバレ)
雪を踏み踏み道草食い食い。おまけにこの麗らかな陽射し、日溜まりHikeは愉しき哉。
キレットを過ぎ風の陰に入ると一段と暖かいです。寝不足もあってついうつらうつら。居眠りHikeは愉しき哉。
凹角上のコブシ、秋口には全く蕾が付いてなかったと思ったのですが、今日はひとつだけ発見。しかしそれ以外には見つかりません。来春ちゃんと咲いてくれるでしょうか。そう言えばマンサクの蕾も殆ど付いてなかったんですよねえ。来年は悉くウラのようです。

北谷テラスを過ぎ掘割を行きます。雪がまだ少ないので潜る事もなく雪景色を楽しみながら行きます。周りの木に霧氷が付き始めた頃、正面ドンツキには雪の目地もくっきりとエルガーフェイス。

濃い青空の下、灰色の岩と真っ白の雪と霧氷。強烈なコントラストと威風堂々たる姿に息を飲みます。
毎週来ててもこんな姿に出会えるのは年間数回。まだ年末だというのに早々とお目にかかれるとは。ほんと御在所の神様、今日は大サービスです。
見上げると霧氷が朝日に輝いています。風無し日溜まり、光溢れる中熟年軍団が行く〜。


9:35 a.m. 岩稜帯着。

凍ってツルツルのところを回り込んで上のテラスへ。

地表の上に靄の帯、その上にぼんやりと御嶽、乗鞍が頭を出しています。その右側に中央の山並み、少し離れて薄紫の恵那山、その右奥には南アの山並み。それが落ち込んだ所に一際白いもの。T尾さんが富士山と言います。そうです、位置関係からすると間違いなさそうです。
御在所の神様、今日は出血大サービス。

この先かなり吹き溜まりになっていますが結構締まっており潜り込む事も無く歩を進めます。
直下のガレまで来るとT尾さんが「右、右。」Iお母さんにガレの直登をリクエスト。仰せに従いズボズボ潜り込みながら右側直登。こりゃ面白れ〜。
下が凍っていたり岩の上に薄く雪が乗っているだけだったり。あっ、ツルハシ出そうっと。ピックを支点にバランスクライム。
登りきったところで振り返ると霧氷の世界。あ〜、日の光が欲しい〜。

暫く詰めると富士見岩。樹枝珊瑚のような霧氷が綺麗〜。


10:05 a.m. 富士見岩着。

今日は大黒岩にはまだ人がいませんね〜。なんて言いながら雪景色を満喫します。

朝陽台経由でそり広場へ。

トイレ内のヒーターで暖をとります。ついでだ、自然学校内のストーブで暖をとりましょ。テルモスのお茶でHotします。
今日はIお母さん、おでんを用意してくれたそうです。そしてT尾さんがボッカしてくれているようです。店を広げる場所を求めて遊歩道を行きます。
冠峰碑を過ぎた辺り、丁度風の陰になった日溜まりがあります。ここより行過ぎても戻り過ぎても風が当ります。んじゃ、ここにしましょ。
真上には青空をバックに霧氷のひさしが輝いています。ポカポカ日溜まり光のレストラン。

雪を踏み固め地均し。そしていよいよおでんタイム。
ク〜、暖まる〜。旨め〜。我が世の春を謳歌します。
次は甘酒、次はカステラとまるでドラエモンのポッケ。ん?メタボ治療にならへんやん。かくしてまたもやメタボに拍車がかかるtanuoさんなのでした。しかし旨め〜。
日が射すとポッカポカでも日が翳るとつま先が冷えてきます。気温はかなり低そうです。ふと樹枝を見ると針のように霧氷が付いています。風が無く冷え込んだ時に出来る形です。日が当たっても融けずにいますから余程冷え込んでいるのでしょう。


11:00 a.m. 後片付けしてでっぱつ。
降りはお馴染み武平から。どうせ雨乞は見えないだろうからと三角点をパスしておいて、東屋まできたところで「しまった!」 眼前の雪斜面を味わうのを忘れていました。しかしまだ締まってないからと負け惜しみ。その後は新雪踏み踏み寄り道小道。ショートカットに遠回り。赤ちゃん返りした熟年軍団がはしゃぎまわっています。
Iお母さん、冬用に二重靴を買ったそうですが、足が痛いと言っていたのも忘れ大はしゃぎです。そう言えば昔チベッタ組の連中も痛みを忘れてはしゃいでいましたなあ。(チベッタ:ローバの嘗てのシングルブーツの最高峰。靴を足に馴染ませるのではなく、足を靴に合わせなければならないと言われるほど堅牢な靴でした。)
風紋を崩したり、プチ雪庇を崩したり。子供にはとても見せられないような事を夢中で続けながら降りて行きます。赤ちゃん返り、赤ちゃん返り。

武平峠では定番の雪壁登り。そして崖落ち。雪と戯れながら雪にまみれながら。この浮遊感、なんとも言えませんなあ。「カ・イ・カ・ン」
スカイラインも人の踏み跡を外してんでに足跡でラクガキ。これもまた「カ・イ・カ・ン」


13:30 駐車場着。
本当に今日は最高の雪遊びができました。おでんも美味しかったし愉しい一日皆さんに感謝です。
そして〆は皆で鹿の湯へ。最後の最後まで有難うございます。
この時刻でも御在所はまだ白いまま。お化粧崩れ無しの終日美人の御在所でした。
tanuoさん、面食いですなあ。



2014年12月29日11時20分00秒 記



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